みかんが8つ ページ8
敢えて謝罪は口に出さず、断りを入れる。
例え、王族であろうと嫌なものは嫌だ。
俺が生涯を共にすると心に誓ったのは、ナミちゃんだけなのだから。
「…フム、そうか。なら仕方なかろう。」
そう言って微笑む”演技”をする国王。
口元が笑っていても、目が笑っていない。
「今日はもう帰って良い」機嫌が悪くなったのか、手で帰るように催促される。
最後に睨みつけてやろうかとでも思ったが、クルー達に何かされるとなると困る為、仕方なく扉を開くよう兵士にお願いする。
「そうじゃ、お前の好いている者とは一体誰なのじゃ？」
去り際に、ふとそう聞かれる。
ここで答えたら何か彼女にするかもしれないと思う反面、ここで答えなければ俺の嘘だと言い張られ見合いを取り付けられるかもしれない。俺の小さな脳でグルグルと思考を巡らせ口を開く。
『俺の心を盗んで行った可愛い泥棒猫です』
敢えて名前は出さず、それでもって的確に答える。
少し、サンジみたいな言い回しになってしまい悔しいが今度気持ち程度のお礼ワインを買って行ってやろうと思う。
そのまま、国王に顔を合わせずクルー達と共に船へ一目散に走り出した。
＿＿＿＿＿
「聞いてくれよお前ら！麦わらの一味のキャプテンの想い人であるナミさんを、キャプテンは国王に向かって ” 俺の心を盗んで行った可愛い泥棒猫です ” って言ったんだぜ！？」
クルーのその一言で、場が一気に暑くなりﾋｭｰﾋｭｰと騒がしくなる。それと同時に、俺の顔に熱が溜まっていくのも分かる。
『やめてくれ…………。』
小さな声で訴えたものの、俺の言葉そっちのけで勝手に盛り上がっていくクルー達。段々と話が逸れていき、今度は俺と彼女がいつ付き合うだの結婚するだの言い始める。
ワナワナと拳を甘く握り、クルー達に向かって言う。
『いいから、早く出航しろ！！！』
「はいいいいいいい！！！」
真っ赤な顔で言っても説得力の欠片も無いが、船が出ていくのを感じため息をこぼす。手の空いたクルー達は、釣具や水中作業で使えそうな道具を持ってくる。
ルフィに渡す魚が一気に増えそう。
そう思いつつ、脳裏に浮かんでくるのはナミちゃんであり。みかんの様に弾けたように笑うナミちゃんは、この世で1番の美女だと思い、心底俺も惚れ込んでるなと今更ながらに自覚する。
『早く会いたいな』
ナミちゃんに
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ぼくのなつやすみ(プロフ) - すごく素敵な作品ありがとうございました✨最高すぎた…！！次回作まってます！！ (2022年9月20日 19時) (
レス) @page24 id: 29fa08fccc (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - はぁん、、、すち😇最高すぎますって！更新が楽しみだァ！ (2022年9月20日 16時) (レス) @page22 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
もんちゃん - ヤバイ！！めっちゃ好きです！！主君ナミちゃん！！早くくっつけよ〜！！ (2022年9月20日 15時) (レス) @page22 id: 5340c227df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2022年9月17日 19時
