21年 ページ37
橙side
コンコン
深夜の2時。
この日、僕はなかなか寝れんくて、スマホをいじってた。
丸「はぁい。」
「マル、話しあるねんけど入ってええ？」
Aちゃんやった。
丸「ええで〜。」
僕は扉を開ける。
「お邪魔しまーす。」
丸「Aちゃんさっきまでおらんかったやろー？どこ行ったとったん？」
「亮ちゃんとご飯。」
Aちゃん家で晩御飯ばくばく食べててんけどなぁと思いつつ、
丸「どうしたん？」
と聞いた。
「マル、あのな、うち、好きな人できた。」
丸「え…。」
好きな人、か…。
丸「誰なん？」
「ヤスちゃん…。どうしよ…。」
丸「Aちゃん、落ち着いて。ヤスがAちゃんの好きな人なん？」
「(こくっ)」
はぁ〜…。なに落ち込んどるねん、僕。
たっちょんに告白されてた時点で諦めるって決めたやん。
でもな…21年間、ずっと好きやったのになぁ〜…。
僕はずっと変わらずAちゃんが好きやった。
でも長く思い続けたもん勝ちとかじゃないんよな…。
結局ヤスかぁ…。
「マル？」
丸「それで、なんで僕に言ったん？」
「亮ちゃんがマルには言っといた方がええって言うから。」
丸「そういう時は1番に言ってくださいよ〜。親友なんですから。」
親友。そう。僕はAちゃんの1番仲のいい友達以上にはなられへん。
「ごめんごめんwおんなじ家やから気まずなるかなと思って…。」
丸「ならへんよ〜w」
だから僕は思い切り明るく振舞ってみた。
「マル、こんな夜に話聞いてくれてありがとうな！」
丸「姫の為ならいつでも起きてますよw」
「じゃ、おやすみw」
丸「おやすみーw」
もうさっさと寝よう。
寝て気持ちをリセットしよう。
でも、僕の頬を涙が伝った。
さよなら、僕の長い長い恋。
今日で終わり。
明日からはAちゃんはただの親友。
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作者名：昴 | 作成日時：2018年8月30日 22時
