体調が不良気味のようです【QK】-12-

過食症 / kwmr -辰海恋歌さんリク- ページ24

あ〜、イライラする。


いつからだろう、心に余裕がなくなったのは。


ただ自分のやりたいことに一生懸命だっただけなのに。


迫り来るいくつもの締め切りや大量の作問に、自分がやりたくてやっているはずなのに出来ない自分に苛立ちを覚えて。


そのストレスがもう1ヶ月も俺を締め付けている。


目の前には机の上いっぱいの惣菜や弁当。


俺はテキトーに唐揚げを手に取ると、パックを開け、無感情でただただ口に運ぶ。


ハンバーグや天ぷら、全てのパックを開けていき、美味しいとかそんな感情もなく、機械的に体の中へと入れる。


目の前の食べ物は次々に消えていき、それがゼロになるのに時間はかからなかった。



自分へのイライラも、やりたくても上手くいかないもどかしさも


食べている間は、その時だけは、全てのことを忘れられる。


無でいられる。


だから今日も俺は大量の食べ物をただひたすらに腹の中へと運ぶんだ。


食でのストレス発散に目覚めてからもう2週間。


さすがにこれが異常であろうことは自分でも何となく分かるし、人前ではやらない。


家に帰ってから1人の時に。


外でやったってそれから新たなストレスが現れたら意味がないし。


元々そんなに食べる方ではないから、初めて食べた時は空容器の量に自分でも驚いた。


俺ってこんなに食べられるの？って半分信じられなくて、でも次の日もまたその次の日も少しずつ増えていく空容器に、今ではすっかり見慣れてしまった。


満腹という感覚さえも麻痺をしてきている気がする。


ただ、お腹が少し満たされると、心が満たされたように錯覚出来た。



山本｢河村さん、ちょっと良いですか？｣


河村｢山本、福良。急にどうしたの？｣


ある日、いつもより少しだけ真剣な顔をした2人に呼ばれ、会議室に入った。


2人の前に座っているから顔だけじゃなくて、少し重い雰囲気まで感じ取ってしまって、何となく話しずらい。

福良｢単刀直入に言うけど、河村、最近太った？｣


河村｢え？｣


山本｢顔が前より丸くなっている気がして、福良さんに聞いてみたら福良さんも気になっていたらしくて｣


俺、そんなに分かりやすく太った？


河村｢2人にそう思われるくらい太ってきていたなんて全然気づいてなかったよ。ごめん｣


治せるかどうかは分からないけれど、とりあえず謝っておこう。

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