体調が不良気味のようです【QK】-12-

偏頭痛 / kwkm -ゆみへふさんリク- ページ2

川上｢っ……｣


目の前がチカチカする。


これ、絶対やばいな……。


これには法則があって、目の前がチカチカするように感じたら必ず頭痛が起きる。


しかも激しめのやつ。


運が良い時は数時間で治まるんやけど、ほんまに酷い時は1日中痛い日もある。


今日は天気が悪いからもしかしたらとは思ってたんやけど、やっぱりか。



川上｢い、た……｣


激しくなった雨音に比例してしっかりと痛み出した頭に、思わず声が漏れる。


みんなには聞こえてへんかったみたいで良かった。


こめかみから目の辺りにかけてドク、ドクという拍動に合わせてズキズキと痛む。


目の前にあるコンピュータの光りでさえも痛みに拍車をかける物体と化していて、今は俺の敵でしかない。


記事のチェック途中やのに、こんなん校閲どころじゃないやん。


このままやったって絶対見逃しちゃうから。


川上｢っ、い……｣


みんなにバレへんように必死に耐える。


頑張って静かに耐えていると


渡辺｢川上さーん、ちょっと良いですか？｣


こうちゃんに呼ばれた。


川上｢何？｣


なんて言いながら立ち上がり、こうちゃんの方へと足を踏み出した瞬間


川上｢あ……｣


足から力が抜けていく。


どんどんと傾いていく身体を支えることが出来ない。


渡辺｢川上さん！｣


福良｢川上！？｣


これ思いの外、大事になる予感がするのは俺だけ？


身体に合わせて斜めになっていく視界と、ずっと聞こえてくる俺を呼ぶ声に、何故か冷静な俺がそう自分に問いかける。


でも、みんなを安心させる言葉を発するような余裕はなくて。


どんどんみんなの声が遠くなっていく。


そして俺は意識を手放した。



目が覚めるとそこは仮眠室で、俺の体は布団の中に埋もれていた。


あれ、俺は何で仮眠室に居るんやろ？


何か用事……なんか仮眠室にある訳ないよな。


ガチャッ


俺が考えていると、ドアが開いて


福良｢川上、起きた？｣


渡辺｢起きてますね｣


福良さんとこうちゃんが入ってきた。

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