2 ページ3
こうちゃんの様子が可笑しくなってから2週間が経った。
いつものように仕事をしていると
須貝「こうちゃん、ちょっといい?」
渡辺「……あ、はい。何ですか?」
ボーッとしていたみたいに少し間があった。
指は動いてたんだけどな。
須貝「こうちゃん、最近どうした?」
須貝さんの言葉にみんなが一瞬だけ固まった。
みんな思っていたけれど訊けなかったことだから。
渡辺「どうもしてないですけど……」
須貝「左手首のそれ、どうもしてないようには思えないけど」
左手首?
渡辺「な!何で知って……!」
須貝「今、たまたま見えたの」
左手首に何があったんだろ?
俺たちは須貝さんとこうちゃんの会話を聴いているだけで実際に見ている訳じゃないから、全く分からない。
須貝「こうちゃん、何でリスカをしているのかその理由を教えて?」
リスカ?
須貝「誰も何も思わないから。安心して話して」
今、こうちゃんがチラッと僕の方を見た。
僕……?
渡辺「最近、ちょっと悩んでいて……」
悩み?
渡辺「河村さんのタスクを少し俺がやることになって、それは俺自身もやりたいし別に良いんですけど、何か……どんどん不安になってきて……」
須貝「何が不安なの?」
渡辺「俺、河村さんみたいなものを作れるのかなって不安になって……やればやるほど自分の出来なさが辛くなっていって……」
須貝「だから切ったの?」
渡辺「はい……」
じゃあ、こうちゃんがリスカしたのは俺の所為じゃん……。
川上「河村さん」
そう俺を呼ぶ声と共に、肩をトントンと叩かれた。
河村「何?」
川上「気にしないで下さい。河村さんの所為じゃないですから」
何で分かったの……?
川上「河村さんはすぐに気にしちゃいますからね。間違っても河村さんの所為だとは思わないで下さい。違いますから」
そんなに真っ直ぐな目で言われると、そうなのかもしれないと期待しちゃうじゃん。
274人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛花(プロフ) - ゆあるさん» いえいえ、早めに教えて下さったので修正出来ました!こちらこそいつも読んで下さりありがとうございます(*^^*) (2021年4月4日 11時) (レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
ゆある(プロフ) - 素早い修正ありがとうございます。これからもこの作品を楽しみにしています。 (2021年4月4日 10時) (レス) id: b5adb7b493 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - ゆあるさん» すみません、今修正させて頂きましたので、12の方へ飛べると思います!教えて下さりありがとうございました! (2021年4月4日 10時) (レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
ゆある(プロフ) - すみません。リンクが体調が不良気味のようです【QK】12に繋がらないのですが、どうすれば良いですか? (2021年4月4日 10時) (レス) id: b5adb7b493 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - ルルさん» なるべくこれからも週1ペースは守ろうと思っていますので、たまにめちゃくちゃあいた時は、ゆっくりとお待ち頂けると嬉しいです。暖かいお言葉を下さり、ありがとうございます(*^^*) (2021年4月2日 5時) (レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凛花 | 作成日時:2021年1月10日 21時