体調が不良気味のようです【QK】-11-

偏頭痛 / izw -ルルさんリク- ページ13

伊沢｢ゔ……痛い……｣


オフィスに向かう準備をしながら頭を抑える。


原因は明白で


窓の外から聞こえているザーッという激しい音。


これが原因の正体。


久しぶりの痛みに、動きが遅くなる。


痛みの耐性がちょっと落ちたかな。


前に発作が出た時よりも、更に痛みを感じる。


伊沢｢行かなきゃ……｣


頭を抑えてソファで丸くなって耐えていたけど、もう出ないといけない時間になってしまって


俺は、オフィスに向かった。



オフィスでは顔をあまり崩さないように意識をした。


でも、その間も頭の痛みはどんどん強くなっていく。


たまに顔を顰めてしまって、誰かに見られていないか心配になる。


手がキーボードと頭を往復してしまいそうになるのを我慢して、記事のチェック作業を進めた。



〜1時間後〜


聞こえてくる雨音が更に大きくなった。


それと共に強くなる痛み。


やばい……もう、無理。


俺は机の上に突っ伏した。


この体勢だとちょっと楽かも……。


ブルーライトが目に入ってこないからかな？


分かんないけど、楽。


ただ、体勢を戻さないと誰かに見られる。


心配させたくないから、早く戻さないと。


そう思っていた矢先に


福良｢伊沢？｣


頭上から聞こえてきた声に、ガチッと体が固まった。


福良｢大丈夫？｣


ずっと伏せたままの俺に違和を感じたのか、そう訊いてきた。


心配させてくないから｢大丈夫｣って言いたいのに。


伊沢｢ちょっと、無理です……｣


福良｢どうしたの？どこか痛い？｣


伊沢｢頭……｣


ズキズキと痛む頭に左手をやりながら答えた。


福良｢頭って……もしかして偏頭痛持ってる？｣


伊沢｢うん……｣


今まで黙っていたけれど、もう隠すのも限界。


この状態でまだ隠そうとするなんて、往生際が悪すぎるし。


ゆっくりと顔を上げると、福良さんは優しい笑顔をしていた。

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