体調が不良気味のようです【QK】-10-

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川上｢俺もですよ……｣


福良｢え、何が？｣


川上｢辛すぎて死にたいって｣


福良｢あれ？声に出てた？｣


川上｢はい｣


心の中で呟いたつもりだったんだけど、抑えきれなかったらしい。


福良｢もう、消えちゃおうかな……｣


川上｢じゃあ、一緒にやりませんか……？｣


福良｢！……いいね。やろう｣


早く楽になりたい。


きっと川上も同じことを思っている。


川上｢スタッフさんからのいじめって……あるんですね｣


福良｢こんなことあるなんて思ってなかったよ……いじめなのかどうかは分かんないけど｣


ガチャッ……


扉が開く音が聞こえて、慌ててそっちを見ると


渡辺｢え……？｣


こうちゃんが立っていた。


渡辺｢いじめってどういうことですか……？｣


聞かれていたってこと……？


俺たちは何も言えなかった。


頭の中をあの言葉が流れたから。


何も答えない俺たちに諦めたのか、こうちゃんは少し寂しそうな顔をして仮眠室を出ていった。


1週間後、俺の家で決行する。


ロープも2人分準備し、その日を待った。



〜1週間後〜


川上｢お邪魔します｣


川上がうちに来て、2人でロープを固定する。


福良｢よし……｣


ロープと一緒に買っておいた踏み台を置いたら終了。


2本のロープと2台の踏み台が仲良く並んでいる。


電気を点けていないから薄暗い筈なのに、キラキラと輝いて見えた。


福良｢川上、いくよ｣


川上｢はい｣


俺たちは台に足を乗せた。


台に両足を乗せた時、輪っかは丁度俺の顔の前にあって


俺はその輪を掴んだ。


福良｢いい？｣


川上｢はい。やりましょう｣


2人でロープに首をかけた。


ガチャッ！


玄関で物音がしたことなんて気にならない。


だってこれから楽になれるんだから。


もう何でもいいよ。


変にメンバーに対して怖がっているのも嫌だし。


これで、良いんだ……。


台を蹴ったその時


伊沢｢福良さん！｣


須貝｢川上！｣


俺たちの名前を叫ぶ声と、たくさんの足音。


幻聴が聞こえ始めたのか……なんて思っていると


ガッと身体を捕まれ、首のロープを外された。



川上｢ゲホッゲホッ！｣


福良｢ゲホッ……ゴホッゴホッ！｣


俺たちはそこから暫く咳が止まらなかった。

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