体調が不良気味のようです【QK】-10-

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こういうのって、1人でやろうと思うと怖くなるもんやし。


福良｢1人だとどうも怖くて……｣


川上｢でも、どうやってしますか？｣


福良｢これでいいんじゃない？｣


薬……？


川上｢薬ですか……？睡眠薬じゃないですけど……｣


福良｢市販の風邪薬でも、200錠とか300錠くらい飲めば死ねるらしいよ｣


そうなんや……。


こんな薬じゃ死なへんと思ってた……。



俺たちは2人で計画して、みんなの進捗具合も見ながら、3日後やったら誰も泊まらんやろということで決行することになった。


でも予想に反し、こうちゃんもオフィスに泊まることになった。


川上｢どうしますか？｣


こうちゃんに聞こえないように小声で相談してみると


福良｢こうちゃんがいない時にやろう｣


無理やりにでも決行することになった。



こうちゃんが先に執務室を出た瞬間、俺たちは準備を始めた。


2つの薬の山を作り、水を手に取りやすいところに置く。


すると途端に鼓動が速くなった。


もしかして、怖い……？


いやいや、福良さんと一緒なんだから怖いはずがない。


きっとこれは、やっと楽になれるんだ。ってことへのワクワク。


川上｢福良さん、良いですか？｣


福良｢うん、いいよ｣


2つの山が、それぞれの手に消えていく。


更に鼓動が速くなっていく。


その大量の薬を口に含み、水で一気に流し込んだ。


ゴクッゴクッと音を鳴らす毎に、粒たちを感じる。


流し込んでいる途中からボーッとしてきた。


全て飲み込んだところで更に目の前が霞んできた。


これで楽に、なれるんだ……。


バンッ！


荒々しく扉が開く音がした。


渡辺｢福良さん！川上さん！｣


ビニール袋が擦れる音が遠くで聞こえる。


と思ったら


福良｢ゔっ……！｣


福良さんの苦しそうな声が聞こえてきた。


吐いてる……？


そこで俺の意識は途切れた。



川上｢ん"っ……｣


喉がイガイガする。


渡辺｢川上さん、大丈夫ですか……？｣


川上｢う、ん……｣


渡辺｢なら、良かったです｣


福良さんは俺より早く起きていたらしく、身体を起こしていた。

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