体調が不良気味のようです【QK】-10-

精神系 / kwkm & fkr -かなさんリク- ページ2

川上｢福良さん、良いですか？｣


福良｢うん、いいよ｣


机の上には2つの薬の山と2本の水。


俺たちは今から自 殺をする。



今から3日前。


……いや、もうちょっと前からの方がいいか。


今思えば3週間前。


あの頃から少しずつ、物事へのやる気がなくなったのかな。


やる気がなくなったって言うのは違うか。


俺の理想と現実の俺との違いが辛くなっていった。


やりたい仕事の進捗度と実際の進捗度も違えば、もっと出来るはずなのに出来ないもどかしさで余計に苦しくなる。


夜も眠れなくて、外が少し明るくなっていくのを見届けてから眠っていたこともあった。


そんな生活が1週間続いた時、俺は風邪をひいた。


最初は用量を守って飲んでいたけど、何だか効いている気が全くしなくて、飲む量がどんどん増えていった。


それは、風邪が治ってからも続いて


毎晩、薬を飲むようになっていた。


どんなに眠れない夜も薬を飲むことで眠れるんよね。


俺の生活には薬が切っても切れへんようになっていた。


それから10日くらい経った時、どうしても仕事が終わらんくてオフィスに泊まることになった。


でも問題があって、福良さんもオフィスに泊まることになった。


福良さんが執務室を出たのを見計らって、瓶から薬を出した。


ジャラジャラという音が、静かな執務室に木霊する。


手にいっぱいだった薬を口に入れ、一気に水で流し込んだ。


福良｢川上？何してるの？｣


やば……！


俺は急いで全部飲み込んだ。


川上｢いや……ちょっと喉が乾いていただけで……｣


福良｢嘘でしょ。机の上に瓶があるじゃん｣


逃げられへん……。


福良｢実はさ……俺もなんだよね｣


そう言いながら、福良さんは残り数錠しか入っていない瓶を取り出した。


福良｢俺、実は……自 殺しようかなと思ってるんだよね……｣


正直、驚いた。福良さんがそこまで考えているなんて……。


俺も思ったことがない訳ではないけど、今この場で福良さんに言おうとは思えなかった。


福良｢いや、何かもう、どうしたらいいのか分からなくて……。やりたいのに出来ないなら、こんなに辛いならもういっそ……って｣


川上｢実は俺も……こんなに辛いならもういっそ、消えてしまいたいって思ってました｣


福良｢じゃあさ……一緒にしない？｣


やる……？


川上｢自 殺ですか？｣


福良｢うん｣


まさかの誘いだった。

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