体調が不良気味のようです【QK】-9-

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何で俺はちゃんと食品表示を見てから食べなかったんだろ？


途端に襲ってきた痒みと徐々に強くなっていく吐き気に耐えながらそう思う。


食品表示を見てこの3文字を見つけていたら、食べなかったのに。


商品名にそれらしき文字が入っていないからと、確認を怠った数分前の自分に行き場のない怒りをぶつける。


伊沢｢福良さん！？｣


伊沢の声に皆が俺を見る。


山本｢福良さん！薬はどこにありますか？｣


福良｢ゲホッゲホッ！鞄……｣


やばい、身体が怠くなってきた。


山本が鞄から病院で処方されている内服薬を持ってきてくれて


山本｢飲んで下さい！｣


まさかの水とセットで手渡してくれた。


いつの間に水なんて淹れたの？


俺は有難く受け取り、薬を飲んだ。



数分も経つと、症状は少しずつ落ち着いていって……


俺は全員に囲まれた。


伊沢｢福良さん、アレルギーもってたんですか？｣


福良｢え、うん｣


渡辺｢｢え、うん｣じゃないですよ！｣


河村｢それより、山本が何か知ってそうだけど？｣


河村はそう言うと、山本に視線を向けた。


山本｢え〜……っと、そうですね。僕は知っていました。あ、でも僕も知ったのはつい最近ですよ！｣


そうそう、本当につい2週間前とかなんだよね。


山本と2人でご飯を食べに行こうってことになって。


山本が｢最近ハマっているお店があるから一緒に行こう｣って言ってくれたんだけど、そのお店は立ち食いそば屋さんで。


その時に、蕎麦アレルギーだからそのお店には行けないって伝えたんだよね。


須貝｢蕎麦アレルギーだったの！？｣


福良｢はい｣


河村｢蕎麦アレルギーって他のアレルギーよりアナフィラキシーショックになりやすいんじゃなかったっけ？｣


川上｢俺も聞いた事あります｣


だから蕎麦アレルギーは特に生活での注意が必要なんだよね。


福良｢俺はまだ軽い方だから、食事で蕎麦を食べるとか、蕎麦の成分が充満したところに行かない限り重症化のリスクは低いけど、それでも危険なことに変わりはないよ｣


渡辺｢自分で分かっているならどうして教えてくれないんですか！｣


福良｢ごめんごめん。タイミングがなかっただけだから｣


本当に、隠そうとしていた訳じゃないから。

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