体調が不良気味のようです【QK】-9-

怪我 / kwkm -千夏さんリク- ページ2

うわ、まただ……。


ここ最近、毎日聞こえてくる足音。


めっちゃ怖い。


まさか自分がストーカーをさせる日が来るなんて全く思ってなかったし。


俺の足音と後ろから聞こえてくる足音のスピードが全く一緒で


怖すぎて、急いで走って帰った。


バタン！


伊沢｢はぁ、はぁ、はぁ……｣


男がストーカーされるなんて考えてなかった……。


怖いという言葉しか出てこないくらいに怖い……。


俺は今日も眠れない夜を過ごした。



オフィスで仕事をしていても、時間が進んでいく度に少しずつ恐怖が増していく。


集中すればするほど時間が進むのは早くて。


自然と集中力は削がれていく。


伊沢｢はぁ……｣


俺は周りに聞こえないように、そっとため息をついた。



〜kwkm side〜


最近、伊沢さんの様子が可笑しい。


仕事に集中している時はいつも通りなんだけど、ふと手が止まったと思ったら上の空で。


川上｢あ、また……｣


今日、何度目かのため息。


伊沢さん、何があったんやろ……。


普通に俺たちのこと頼ってくれたらいいのに。


でも伊沢さんの性格やったら、自分から頼るのって難しいかな……。


ちゃんと正直に言ってくれるかは分からんけど、話、聞いてみようかな。


川上｢伊沢さん｣


俺の声に顔を上げた伊沢さんの顔は、やっぱりどこか少し窶れていて


伊沢｢ん？｣


いつも通りを装ってそう訊いてくる顔にまで、少し胸がキュッとなる。


無理しんくていいのにな……。


川上｢ちょっと、良いですか？｣


伊沢｢え、うん。良いけど……どうした？｣


仮眠室に向かい、向き合って座る。


俺の真剣な顔に、伊沢さんは不思議そうな顔をしている


伊沢｢で、どうしたの？何か相談？｣


川上｢伊沢さん、最近何かあったんですか？様子が可笑しいですよ｣


俺がそう言うと、伊沢さんの表情が変わった。


図星か……。


伊沢｢いや、別に何もないよ｣


この人、こんなに嘘つくの下手だったっけ？


川上｢伊沢さん。それは流石に無理ですよ。頼って下さい｣


伊沢さんは、すぐ無理するから……。


見てるこっちも辛いんですよ。

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