恋とギャンブルと最高のKiss (ページ29)

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美味しいあなたページ29

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隆二「おーい、臣！今直己さんから岩ちゃんに変わってAさんを案内してあげてだって」

広臣「隆二のソロのときどうすんだよ、マスター？」

隆二「龍友に任せるから、ゆっくり案内してあげて」

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A「隆二さん、お酒美味しかったです！ありがとうございました」

隆二にお礼を言うと「どういたしまして」と言ってニッコリ笑った

隆二「また、来てね」

A「はい！」

広臣「行くぞ」

ぐいっと登坂さんに手を引っ張られながらbarをあとにした

広臣「お前ってさ俺のこと”登坂さん”って言うくせに隆二は名前呼びなんだな」

A「えっ、あ、そうですね」

気づけばそうだった

広臣「俺のこと広臣って呼べよ。」

A「広臣……さん」

そう呼ぶと、広臣さんの手は少し強くなった

広臣「クスッ__次クラブに行くぞ」

広臣さんと私は手を繋いだままクラブフロアに向かった

__ドキドキ

心臓の音が鳴る

この音が広臣さんに気づかれないように呼吸を整える

呼吸を整えていると広臣さんは私に気づいき「大丈夫か？」と優しくきいてきた

ドキッ

急に優しくされると
びっくりしてしまう

もしかして優しい人だったりして

A「大丈夫ですよ、少し酔っているのかもしれません///」

広臣「少し休もう。こっちに行くぞ」

向かった先は広い庭

庭には噴水と薔薇のトンネルがあった

それとポツンと一つの白い二人がけのイスがあった

A「お客さんいませんね」

広臣「客なんてギャンブルや酒クラブに夢中、だからここには滅多にこねぇよ。お前そこに、座って休め」

優しい人だと思ったけどやっぱり命令形の俺様

でも

私のために休もうとしてくれた

なんだろう、この可愛いらしい感じ

A「ありがとうございます」

お礼を言うと広臣さんは目を逸らし私の隣に座った

広臣「……」

A「……」

少しばかりの沈黙

外の空気は美味しい

スっと酔いが覚めそう

月もキレイだなぁ

ここが都内だなんて思えないくらい

A「夜空、綺麗ですね……」

広臣「そうだな…」

また、広臣さんは私の手をそっと握り
上を向いたままそういった