【szm】カーテンコール【srr】 (ページ4)

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こんな時に限って赤信号だ。

呑気に左折優先と示す向かいの信号に苛立ちを感じ、足踏みする。

ようやく青になったかと思えば、スズムらしき人影はすでにコンビニを出て住宅街に歩き出していた。

思いっきり水溜まりに足を突っ込んで飛沫が上がったが、そんなの気にしている場合じゃない。

自粛期間で鈍った身体は上手く動かなくて、他もうまくいかないような感覚がして目頭が熱くなる。

こんなに涙脆かったっけ、俺。

近づいてくると、足音で気づいたスズムが振り返った。

身体が錆びたように固まる。

「あ、えっ、と…、」

話すことなんて考えてなくて、

ただ、約5年越しの再会に何を言えばいいのか分からなくて

「…そらるさん？」

頬が熱を帯びるのを感じた。

「…スズム。」

「…だれ？スズムって。」

「え、」