チート少女の悪戯(ゲーム)

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〜萩原研二side〜





今日は、爆弾処理のため、あるマンションに来ていた。
爆弾は2ヶ所あり、もう一方は友人の松田が向かっている。


俺は爆弾のタイマーを止め、防爆防護服を脱いだ。
あと少しで終わるがとりあえず、タイマーを止めたから大丈夫だろう。
タバコでも吸って休憩してからまた始めよう。


休憩していたら松田からお怒りの電話がきた。
どうやらあっちは終わった様だな。


呑気に電話に出ると、女の子がいきなり飛び出してきた。
その子は綺麗な赤い髪をしていた。


俺たちはいきなりの女の子登場に戸惑うしか出来なかった。
女の子は爆弾の解体をしていたため、俺たちも下手に止められなかった。
下手に止めて間違った線を切られたら終わりだからだ。


女の子は唐突に『了解』と言った。
俺たちは思わず顔を見合わせハテナマークを浮かべたがよく見ると女の子はイヤホンをしている様だった。
誰かこの子に指示を出している人でも居るのだろうか？


女の子が最後の線を切ろうとした時、止まっていたハズのタイマーが動き始めた。
俺は思わず息をのみ、やばい！と思ったが女の子は躊躇うこと無く最後の線を切った。
女の子が線を切ってくれなかったらどうなっていたか……想像しただけで恐ろしかった。


女の子は解体が終わるとスグに立ち上がり帰ろうとしていた。
俺は状況についていけて無かったが、咄嗟に呼び止めることは出来た。


女の子に何者か問いたが、見事にスルーされ逆に怒られてしまった。


女の子が言っていた、『爆弾は何時でも私たちに牙を向くことが出来る』と言う言葉にその通りだな、と納得してしまった。
今日俺は爆弾に舐めてかかった、だから爆弾は俺に牙を向けた、しかし女の子が真剣に爆弾と向き合ってくれたコトで俺たちは助かったのだ。


女の子はその後有無を言わせず帰っていった。


下に降りると松田たちが来ていた。


松田にさっき会った不思議な女の子の話をすると、防爆防護服を脱いでいたコトがバレメチャクチャ怒られた。
最後には「そんな女、出てこなかったぞ？幻覚でも見たんじゃねーの？」と言われた。
そんな松田に一応「ヒデーな！」と反論しておいた。





…また、会えるといいな。

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