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▽ ページ12
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────…ふ、と目が覚めた。
紫耀くんはどこだろう。物音を立てずに探す。
ふかふかのベッドに寝かせられていた。
ふわふわの感触とは別に、背中を這うような嫌悪感が全身を襲う。
「────…っさいな、黙れや」
ドアの向こうから聞こえる掠れた声。
間違いなく紫耀くんだと分かった。
だけど、紫耀くんがいつも纏う暖かい空気も口調も何もかもがそこには無かった。
「お前に何が分かんねん！！！！」
遂に相手に声を荒らげた紫耀くん。
今の紫耀くんにさっきまでの面影はない。
「────もうええわ。とりあえず切る。じゃあな」
────廉。
彼の口は確かにそう動いた。
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作者名：まりも | 作成日時：2018年9月21日 23時
