▼忙しない1日"Raoul" ページ8
。。。
その後も記者会見は続き、約2時間の会見を終わらせた。
1番前を歩くゆりさんと滝沢くんが何やら難しい話をしていたのは覚えているが…。
『努力は嫌ですよね。』
『これまでの努力は無駄じゃないと思っています。』
『これからもっともっと嫌いな努力をしていきます。』
って、序盤のゆりさんの言葉が重くのしかかった。
ゆりさん、そんな理由で休んでたんだ…。
それなのに僕は何も知らずにセンターを任せてしまった…。
申し訳ない、嫌な顔一つもせずに僕を見詰めて『良いよ』と言ってくれたゆりさん、あの時心の中で何を思ってたんだろう…。
もう、僕のこと嫌いになったかな…。
「ラウール」
ラウ「！」
「改めて、これから宜しくね」
ラウ「え…」
「さっきから言いたい事筒抜け」
ラウ「僕、そんなに…」
分かりやすかったですか？
ゆりさんは笑顔で僕の額に指を当てた。
「私は顔から人の気持ちを読み解くのが上手いの、これもこの業界に入って培った能力だよ」
ラウ「っ、あの…僕もしかしたら昨日、無神経なこと言っちゃったんじゃないかって…」
ゆりさんがくるっと前をむいて静かに言いきった。
「私だって嫌だったら嫌って言えるよ」
ラウ「！」
「ラウールは私を1番前に来て下さい、って呼んでくれただけじゃん。私はそれにはい、って答えたんだから、何も不満なんてないし、前に出る事でアピールタイムが増えるなら私達win-winの関係じゃない？」
ラウ「っ、ゆりさ…」
「ほら泣かない、みんな先に行っちゃったよ。私達も帰ろ」
ラウ「はいっ…！」
ちょっと歩き進めてから、ゆりさんがまた新しい話題を振ってくれた。
「そうだ、昨日家でこれまでの皆の動画みたよ。ラウール凄い頑張ってるね」
ラウ「ぇ…ホントですか？！」
「うん、やっぱりラウールの加入に賛成しといて正解だった」
ラウ「嬉しい……」
「お互い何かと期待って名前のプレッシャーかけられがちだからさ、放っておけないのもあったんだ。2人で頑張ろう、困ったら周りに8人も仲間居るし」
ゆりさんはそう言って僕の方を振り向き笑顔で『ね？』と言った。
僕はこの人の為にどこまで無茶ができるんだろう、って何故か込み上げるメラメラしたものを隠して、僕も笑って『そうですね！』と言った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1038人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
由希(プロフ) - 弟さんの名前が分かりません (2021年8月7日 15時) (
レス) id: d4ac929782 (このIDを非表示/違反報告)
YUN汰。(プロフ) - 由希さん» 配慮が足らず申し訳ないです…青い鳥系のお話以外全てに視点をつけました！ (2021年8月5日 18時) (レス) id: ad5fd77975 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - ページ5のやつが誰サイドか分からない (2021年8月5日 18時) (レス) id: d4ac929782 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年8月2日 19時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：YUN汰。 | 作成日時：2021年8月2日 15時
