▼平穏の朝"S.W" ページ47
。。。
昨日の夜はリビングのソファで涼太、涼太のベッドにゆり、リビングの床に敷いた布団に俺が寝た。
朝起きるとまだ6時なのに涼太がせっせかと朝ご飯を作ってくれていた。
宮舘「おはよう翔太、ゆりちゃんと寝れてるか見て来てくれる？まだ起こさなくていいから」
渡辺「ん」
言わんとしていることは分かった。
アイツは昔から頻繁に不眠症になりがちだから、酷い時は睡眠薬とか投与してて、その都度俺たちが『流石にこれは止めろ』止めているのだ。
「……」
渡辺「……」
ドアは全開、布団の中にも入り込まず机に突っ伏して何か書き殴って寝落ちしていたゆり。
何書いてんだ？と覗くと無数の五線譜。それに並ぶ綺麗な音符たち。
コイツ作曲してたのかよ……どうやって？？
ギターもピアノも音楽を奏でるもの無しにどうやって作曲した？？？
スマホか？と思ったがスマホは確かリビングに置いたまま此処に来てたし…まさか頭の中で？？
渡辺「お前働きすぎ、アイドルはサービス残業ねぇから…」
その小さくて脆い背中に涼太のブランケットを掛けた。
体が暖かくなって意識が戻って来たのかモゾモゾとゆりが動いた。
「……ん」
渡辺「悪ぃ、起こした？」
「ん〜ん……2時からの記憶が無い…」
渡辺「ちゃんと2時には寝たんだ？偉いじゃん」
「へへっ…えらいでしょ？」
舌っ足らずめ。まだ寝てていいから、と部屋を出て行こうとするとゆりが俺のシャツの裾を引っ張ってセーブさせた。
「曲聴いて？」
渡辺「！」
コイツ本当に頭の中だけで音階思い出して書いてたのかよ…｡
しかもよく見れば単純なメロだけじゃなくて色んなパートがある…普通に曲作ってたんかい。
「この曲のタイトル決めて欲しいんだ」
渡辺「まだ歌詞も無いんじゃ決めようがねぇけどな」
「んふふ、歌詞ならもう昔に作ってあるよ」
渡辺「？」
ゆりが机の下に落ちていた紙を拾って俺に見せたそれには確かに歌詞が書かれていた。
結構大人な曲なんだな…と歌詞を読んで、できるだけ想像出来るところは楽譜通りに歌ってみた。
「〜〜♪」
渡辺「へぇ、これ頭に残るし良いんじゃない？」
「ホント？嬉しいっ」
渡辺「タイトルはさ、サビの頭に入ってるこの歌詞もってくれば？わかりやすいと思うしこの歌詞良いよ」
「じゃあ決定」
ゆりが笑った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1038人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
由希(プロフ) - 弟さんの名前が分かりません (2021年8月7日 15時) (
レス) id: d4ac929782 (このIDを非表示/違反報告)
YUN汰。(プロフ) - 由希さん» 配慮が足らず申し訳ないです…青い鳥系のお話以外全てに視点をつけました！ (2021年8月5日 18時) (レス) id: ad5fd77975 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - ページ5のやつが誰サイドか分からない (2021年8月5日 18時) (レス) id: d4ac929782 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年8月2日 19時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：YUN汰。 | 作成日時：2021年8月2日 15時
