無 気 力 神 様 系 女 子 。

▽"R.Mi" ページ46

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それにしても家出したと聞いた時は驚いた。

まさかあのゆりが…よく許して貰えたな、とも思ったけど多分ゆりなら『貴女の許しは要らない』とでも言ったんだろう。





宮舘「軽く夜ご飯作るよ、もういい時間だし」

「ありがとう、手伝うよ」

宮舘「大丈夫、今日は疲れてるだろうし。それより、色々詳しく話してくれないかな？じゃないと何かあった時に動きにくいし」


「そうね、そうだよね」


ソファに座り直したゆりが翔太に頭を撫でられながらぽつりぽつりと事の経緯を話してくれた。

最初はほんの些細な姉弟喧嘩から始まった事、

それをきっかけに一人暮らしを決意した事、

それが癇癪持ちのおばさんにバレた事、

さっき大喧嘩になり、一悶着の末に家出した事、



やはり何度聴いても可笑しくて笑ってしまう。

ゆりは約30年本当によく耐えたよねぇと思う。




宮舘「はい、簡単なものだけど」


飲んで忘れよう？とお酒とお酒に合うおつまみを出すと翔太もゆりも喜んでくれた。

やっぱり３人でいるこの時間が1番楽しい。





渡辺「で、明日から出勤どうすんの、どうせどっかで出待ちしてるだろ、おばさんほぼ毒親だし」

「ほんと癇癪持ちって勘弁して欲しいわよね」

宮舘「誰かが行き帰り一緒に行けばいいんだよ」

渡辺「それもあるし、俺が車で送ってやろうか」


「お願いしていい？涼太もお母さんからの信用高いし、一緒に居てくれると嬉しい、な」

宮舘「今更遠慮なんてしないで？俺たちいつも3人で色んなこと乗り越えて来たでしょ？」


「そうだね、ありがとう涼太。翔太も本当にありがとうね」



ゆりが遠慮がちに笑った。

さっき大笑いなんてしたけど、実際そうじゃないとやってられなかった。


大事な幼馴染みをここまで追い詰めたおばさんが許せない。

ゆりは大切で大事で何よりも尊い存在なのに……。どうして汚すような事するのか、信じられなかった。


エンカウントしたらきっと我慢出来なくなるんだろうけど、ゆりを守る為なら何だって出来るから。






渡辺「俺今日泊まって行ってもいい？流石に夜に2人はやばいわ、撮られてたら後々大変な事になる」

宮舘「そうだね、この3人なら『仲良しゆり組のお泊まり会』で何とでもなるだろうし」

「ホントごめんねいきなり」

渡辺「涼太も言ってたろ、今更遠慮なんかすんなって。お前には助けられてばっかりなんだし」

宮舘「そうだよ」







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