ソノ恋ハ、珈琲ト共ニ

おかわりをください ページ29

『だって可愛いって聞こえて…ずっと手出してもらえなかったから、私に飽きちゃったんだって思って…』




安心で涙が止まらない私はついとんでもないことを口に出してしまった




私の言葉にガッチマンさんが思わずといったふうにむせる




電話の向こうはいっそう騒がしくなった




あのガッチさんが！？などと聞こえる




「あーもう、お前らうるさい。俺はAちゃんのこと大事にしてんの！」




そう言いきって電話を切ったガッチさんは私の方を向いてくれない




『あの…ガッチマンさん』




「今は見ないで。俺きっと顔が緩みまくってる」




そう言われて見ない人がどこにいる




私はガッチマンさんの正面に回り込んで抱きついた




『…手、出してください｡寂しい、です』




「…っ！それ、反則」




ふわっと身体が浮き上がる




気がつくと目の前にはガッチマンさんしか見えない




「覚悟してね？」




『お、お手柔らかにお願いします…』




「それは聞けないお願いかな」




その日がお泊まりになったのは……言うまでもない

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