〈25〉 ページ27
スウォン「……Aは、私に剣を向けないのですね」
向けたいよ
『……』
……ハクなら向けたのだろうか。いや、向けただろうな
私は本当に何にも出来ない役立たずだ。こんな目の前に丸腰で更には手負いの敵がいるのに、武器を取らないなんて
人を稽古し人を導く立場として、あるまじき判断だ。今の私は私情にかなり操作されている。分かってる。分かってるけど……。相手がスウォンなのが、本当に嫌。
ああ、やだな。夢なら早く覚めればいいのに
現実逃避したいが、そんな悠長なこと考えている暇はないのは分かっている。
それにここから離れたいが、如何せん私が持つ情報はあまりにも少なすぎる。
『……ハクは?…ヨナは今どこにいるの…?』
スウォン「ハクはヨナを連れて逃亡中です。現在、他の兵たちが城内の捜索にあたっています。」
逃亡…
…ああ、そうか。大方分かった。ヨナとハクの少なくともどっちかは既にこの謀反を知ってるし、そして犯人がスウォンだということも分かっているかもしれないな。
でもなぜ追われている?ハクが知っているのならば、ヨナを連れて逃げるなんて、わざわざ巻き込むようなことをするのだろうか。ヨナが知っているのならば……口封じ…か?
……スウォンが彼女達に武器を向けたというの……?だからハクがヨナを連れて逃げるのか…?
スウォンの肩の切り傷は…ハクが…?戦った…?
でもそれしか考えられない。けど、まさか、本当に…?
混乱してしまう。これが現実なのか信じられない。あのスウォンが。本当にスウォンが……
頭が痛いし、気分が最高に悪い
未だにここに残る数人の兵に武器を向けられているし、これが何よりの証拠なのかな
ああ、信じたくない。でも_
_今頃、ハクは1人でヨナを守っているのだろうか。
『…そうなのね』
ハクと合流しよう。状況も分かったし、もうここに居たくない
スウォンに背を向けた。
_スウォンを放っておくの?本当に行っちゃうの?こんな目の前に反逆者がいるのに?
今はハク達の身の安全を優先するだけ
_それって逃げてない?考えることを先延ばしにしてるだけでしょ。時間稼ぎのつもり?
………
自分で自分に問う。満足な答えは出てこない。
スウォンは許せない。絶対に。だけど私はスウォンを傷つけたくない
なんて中途半端な人間なのだろう
80人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼月(プロフ) - クロウサさん» リクエストは前回にも述べさせて頂いたとおり、お作りすることはいたしません。理由と致しましては、作品制作に関してのリクエストは受け付けていないためです。長い期間をあけての返事となってしまい、大変申し訳ありません。引き続き読んで下さると嬉しいです! (12月21日 23時) (レス) id: 4a50e4cc53 (このIDを非表示/違反報告)
クロウサ(プロフ) - この前の、リクエストの件書いてくださいますか? (9月4日 7時) (レス) id: 004a3e734e (このIDを非表示/違反報告)
クロウサ(プロフ) - 大丈夫ですよ。 (9月3日 3時) (レス) id: 004a3e734e (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - クロウサさん» すみません!!今誤字っているのに気が付きました!!初めて!じゃなくて初めまして!です!!すみません!!何とも恥ずかしい間違いをしてしまいました!! (9月2日 23時) (レス) id: 4a50e4cc53 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - クロウサさん» 初めて!コメントありがとうございます!こちらこそ この小説を読んで頂けてとても嬉しいです!リクエストなのですが、申し訳ありませんがお作りすることはいたしません。本当にすみません。成り代わりではありませんが、引き続きこの小説を読んで下さると嬉しいです! (8月30日 22時) (レス) id: 4a50e4cc53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼月 | 作成日時:2023年3月21日 21時