好きだ！8 ページ9
＿＿＿＿＿A side ．
『すみません、なんかつっかかっちゃったみたいで』
衛｢目が見えねぇなら俺がそっち行くから、ちょっと待っててな！｣
『あ、いえ！大丈夫でっ、！』
＿ドタドタドタッ…
『ひっ、！』
衛｢大丈夫か!?いた、怪我してないか？｣
『は、はい…すみません、なんか落っこちて来たみたいです』
衛｢電気、付けようぜ｣
『はい、！』
傍にあった電気を付けると、夜久さんの顔がちゃんと見えた。
衛｢お、見えた、大丈夫か？怪我とか｣
『はい…ほんとにありがとうございます！』
衛｢大丈夫…って、近、｣
『あっ…ご、ごめんなさい』
びっくりして顔を背けた。
"早く離れないと、"と思って床に手を付き夜久さんと距離を持つ。
衛｢なぁ、俺…Aちゃんに嫌われてる…かな？｣
『え、？』
衛｢いや…なんか、ちょっと素っ気ないっていうか、傷付いちゃう？かもな…笑笑｣
『あ、…その、…っ、そうじゃないんです、嫌ってるわけじゃなくて。…男性が苦手なんです』
衛｢そ、そうなのか…！よかった、嫌われてる訳じゃなくて…｣
『はい！そんなふうに思ってたんですね…なんか、こちらこそすみません』
衛｢あ、いや勝手な思い込みだから俺が悪いよ！…ありがとな、聞けて安心した｣
その笑顔は夜でもキラキラと輝いていた。
話してる自分も、笑顔になっていくくらいに。
『夜久さんの笑顔って、人を幸せにする笑顔ですね。』
衛｢え？｣
『いえ。なんでもないです！おやすみなさい！』
衛｢え、お、おう、！｣
最後に見た夜久さんの赤い顔は、寝る前になっても消えてくれなかった。
．
続く (更新停止中)
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作者名：ナナマカロン | 作成日時：2021年1月30日 22時
