伍 ページ6
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童磨「そうだ、蝶の髪飾りをつけた可愛くて強い剣士がいたなぁ…」
朝日がのぼって吸収し損ねた子でね、と続ける童磨に脳が揺れるほどのショックをうける
童磨「君のことを尋ねたら、すごく怒っちゃってね……Aは渡さないって言ってたけど、もしかして仲良かったのかい?」
『氷の呼吸 伍の型 氷柱斬』
斬撃を何度も仕掛け、すれ違えば
後ろで童磨の身体から血が噴き出した
それを確認すればいつの間にか斬り返された私の身体もブシュッと嫌な音を立てて大量に血が噴き出る
『ップハッ……速い…』
こいつ、しのぶより速いのでは
体が震え出したのは、失血のせいか
カナエの仇を前にし、
怒りと憎しみが沸騰しているせいか
例え私がここで死のうとも
きっとしのぶが、鬼殺隊の若い芽がこいつを倒すだろう
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童磨の血鬼術を含む重要な情報をお館様に残すべく鴉をこっそりと飛ばす
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童磨「俺に感情を与えてくれるAを殺すつもりはないぜ」
ここまで派手に斬りつけながらよく言う…
『私には感情を与えた記憶なんてない』
『感情を得られたのがそんなに嬉しいの?』
『可哀想に……空っぽな器として生きてきたなんて』
私がほくそ笑んでみせれば
童磨は顔色を一変させる
童磨「どうしてそんな酷いことを言うの……見ない間に随分と変わったようだね」
『氷の呼吸 弍の型 氷火山』
大量の血を流しながら間合いをつめて大きく袈裟斬りするもかわされ、童磨は鉄扇を構えた
心臓は激しく収縮を繰り返し、身体は熱い
朝が近づく空を確認しながらも
朝が来る前に私は死ぬだろうと覚悟した
童磨「A…、その痣はなんだい…?」
痣?何を言ってる?
気を取られないように睨み返せば
童磨は氷の結晶で私の目の前に鏡台を出した
そこにうつるのは、目の下に氷の結晶のような紋様の痣が出現した私の姿だった
『…ッ今はそんなことどうだっていい』
スゥウウハァアア
全集中
『氷の呼吸 壱の型』
童磨「また壱の型かぁ〜」
途端に私の視界は透き通った
童磨の骨格や内臓の動きまで見えるほどに
初めて見る世界だったがどうでもよかった
童磨「?(あれ?Aの闘気が感じられなくなった)」
『氷襲』
童磨「ッ!!!」
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パラカズ(プロフ) - 素敵すぎる作品でした。今まで童磨は嫌いてましたが本編を読んで一気に好きになりました。ありがとうございます (2022年7月19日 19時) (レス) @page43 id: baf67f2e39 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 素敵な作品でしたね!次の作品も期待してます!煉獄さんも良いけど、童磨とも結ばれてほしかったけど、煉獄さんの想いに感動です! (2021年3月10日 13時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 感動しました!楽しかったです! (2021年3月10日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - あの、、とてもとても素晴らしい作品をありがとうございました…!泣きそうになりながら一話一話噛み締めて読みました…こんな素敵な作品に出会えて幸せです…!完結おめでとうございます! (2020年11月30日 23時) (レス) id: 86023f8af9 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます。 (2020年11月30日 21時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でんでん x他1人 | 作成日時:2020年11月23日 12時