参拾肆 ページ34
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すると童磨の顔はどんどん修復され
童磨「…ごめぇん
毒、分解できちゃったみたい」
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『ッ!!』
しのぶから貰っていた毒は数種類ある
下弦の鬼なら簡単に殺せる毒だと聞いていたのに
『それはちょっと…』
計算外…
『ッ…ゴロゴロ』
童磨「それより君も吸っただろう?可哀想に、肺胞が壊死してるけど辛いだろう?」
今なら出血大サービスで鬼にしてあげるよ、なんてほざく童磨
私の背後から無一郎の一撃が飛び交う
童磨「まだ動けたんだ君」
菩薩の上に居たのは私と童磨だけだったので、幸い無一郎は粉凍りの攻撃を受けていない
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私は次に使う毒を仕込み、攻撃の機を伺う
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童磨「ムイチロウ君?もうAはどう頑張ったって柱には戻れないよ」
ていうか、朝が来る前には死んじゃうんだけどね
と嘲笑う童磨の無意識な挑発に動じない無一郎
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時透「Aは死なせない…
僕だって、煉獄さんのように守りたい」
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無一郎の刀を握る力が強まる
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『氷の呼吸
壱の型 六連
氷襲』
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呼吸をするたびに肺がじわじわと潰れていく
精一杯の力を振り絞り技を繰り出す
童磨は舞うように服をはためかせて
飛び散る氷の結晶の中笑った
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綺麗だと思った
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お互いの氷がぶつかれば、
まるで雪が降ったかのように世界が純白になる
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その純白の中
鮮血が舞うのは私の体からだった
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血飛沫の舞う左腕は
縦一線に裂かれている
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すぐさま羽織を破り左腕を巻きつけたが、左手には力が入らず刀を握るのも難しい
そう判断すれば今度は歯を使って右手と刀を縛り付ける
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時透「A…」
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肺が痛い
喋るのも辛い
呼吸も出来ない
型だってあと何回出せるか
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どうしよう
私じゃ無理なのかな
童磨がここまで強いと思わなかった
なんで毒効かないのよ、
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-----カナエ「A、自信を持って?
大丈夫、
貴女は強いもの」
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『氷の呼吸』
童磨「まだやるんだ?」
立ってるだけ凄いのに、やるね〜と
相変わらずピンピンしている童磨の声も言葉も凄く耳障りだった
『早く殺されなさいよ』
私が好きなんでしょう?
童磨「君の手で殺されたいな」
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パラカズ(プロフ) - 素敵すぎる作品でした。今まで童磨は嫌いてましたが本編を読んで一気に好きになりました。ありがとうございます (2022年7月19日 19時) (レス) @page43 id: baf67f2e39 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 素敵な作品でしたね!次の作品も期待してます!煉獄さんも良いけど、童磨とも結ばれてほしかったけど、煉獄さんの想いに感動です! (2021年3月10日 13時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 感動しました!楽しかったです! (2021年3月10日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - あの、、とてもとても素晴らしい作品をありがとうございました…!泣きそうになりながら一話一話噛み締めて読みました…こんな素敵な作品に出会えて幸せです…!完結おめでとうございます! (2020年11月30日 23時) (レス) id: 86023f8af9 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます。 (2020年11月30日 21時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でんでん x他1人 | 作成日時:2020年11月23日 12時