あなたのために (ページ4)

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階段ページ4

『階段から転んだって、学校の？』

「ううん、家なの笑俺の家さ、三階建なんだけど螺旋(らせん)階段だから三階でつまづいちゃってそのまま一階まで転げ落ちちゃってさ笑」

「うわー痛そう…」

私の後ろの席の子が、苦い顔をしながら言った。

「まあ、すぐ治るよ！笑」

…。

この人は、嘘をついている。

つまづいて階段から落ちたわけじゃない。

昨日、バイト帰りにテヒョン君を見た。

テヒョン君は誰かと電話をしていて、私に気づいていなかった。

そんなテヒョン君が、電話越しの誰かに言ったあの言葉。

「俺、明日階段から落ちてみようと思うんだぁ。ひひっ、面白そうでしょ？笑」

あの時のテヒョン君の目も、声も、笑顔も、全てが別人に思えた。

ねぇ、キムテヒョン。

あなたは何を考え、何を思い、自ら大怪我をしたの…？