30歳になったしょーたへ。

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赤 side


もうすぐで海に着くんだ。やっと翔太との約束が守れるよ。ずっと不機嫌だったからなぁ、笑


信号で足止めくらってる時に優しそうなお母さんと小さい子にあった。


俺らもこんなふうになったらなんて妄想していたら隣から凄く大声で危ない！なんて聞こえるから声のするほうを見ると車に引かれそうな男の子。


そしてそれを助けようとする恋人。
このまま行かせたら翔太まで轢かれかねない。
そんなの俺が耐えれるわけない。


そう思った時には体が勝手に動いてた。翔太を押し退けて男の子も突き飛ばした。


“ドンッ”


という鈍い音と共に痛みが走った。


そしてうつ伏せになったまま、微かに聞こえる男の子の泣き声。
よかった、生きてるんだと思った時俺の大好きな声が聞こえてきたけど、その声は泣いているようだった。


だけど、痛くて顔を見ることすら出来ない。


どんどんと弱くなっていくその手で翔太の手を握り締めた。



青 「涼太… ！！いや ｯ 、！」


翔太の顔を見たい。あぁ、また海に行くのが遅くなったな。行けなかったらもっと怒られてしまうな。


病院に行ったらちゃんと謝らなきゃな。


それとまだ伝えなきゃいけない事がある。




「今年もありがとう。


大好きだよ｣。って。

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