真昼「1話だ！」 ページ3
イヴ目線
あーぁ、、、つまらない、、、
何か面白いこと起きないのかな…
私は流望宮 魅羅。17歳の高校2年生。初恋相手すらいない、ろくでもない人です、
「ただいま〜、、、」
誰もいない部屋にこだまする声、、、いつも通りの
「ひとりぼっち、か……ん…？」
視界の端に、黒い塊が見える。次第にそれが、頭の中で形作っていく。
「から、、す…？」
_____烏だ_____。
どこから入ってきたのか、、家の中を一通り見回してみると、1つだけ、閉め忘れた窓があった。
「ここから入ってきた…？窓が割れて__あっ！」
窓の破片が飛んだ方を見る。よく見たら、幾つもの破片が、烏に刺さっていた。
「大変だ…！すぐに手当しなきゃ…！！」
この咄嗟の判断が、後々吉と出るか凶と出るか、、、
______________________________
しばらくして、烏が回復して、目を覚ました。
「…12時半…流石に眠いな…」
ウトウトと、目が閉じかける。
_____と、寝る直前に、目の前に大きな影が出来たのがわかった。
「…？」
気になって、目を擦りながら顔を上げる。と、すぐ30cm先に、いつの間にか見知らぬ顔があった。
「え、、、ぁ、、、」
驚きで目が覚めるが、声が上手く出ない状態が続く。それを見据えた“誰か”が言う
『あぁ、驚くのも無理はない。なんせ、ただの烏が、急に人になったんだもんな。』
烏が、、、人になった、、、この人が言っていることは本当だった。
「で、でも、、、どういうこと…？あなたは、何なの…？」
混乱しながらも、必死に言葉を紡いで質問する。
『あぁ、俺は吸血鬼だ、、、人の血を飲んで、空腹を満たす、、、』
吸、、血、鬼、、、。この3文字が、頭の中を支配する。
_____人の血を飲む_____
「私の血を…？」
恐る恐る聞く私に対して、相手は気だるげに呟いた。
『飲む気ねぇよ、、、』
その途端、私の頭は真っ白になった。
この人は、吸血鬼でありながら、血を飲む気がない、なんとも矛盾した吸血鬼だったのだ
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作者名：ブラックいちご飴、ゆあ x他1人 | 作成日時：2018年2月18日 17時
