愛を唄おう (ページ7)

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銀太が恋したらしい　sideふぉいページ7

「G•I•N•T•A！G•I•N•T•A！」

「なんやその歌(笑)」

最近、銀太の機嫌がいい。

あの日ぶつかったガキに会ってから妙に落ち着きがなく、外に行くことが増えた。

元々アウトドアではあるが、毎日毎日同じところに通っている。

あのスーパーで何か買ってきては、特に食べたり飲んだらするわけでもなく、少し落ち込んで帰ってくる。

それが1週間ほど続いた後だった。

「ふぉい！俺、あの人の連絡先ゲットした」

「あの人？あー、よかったやん」

おそらく、前にスーパーで言ってた人だろう。

こいつは熱しやすく冷めやすい。

今回はいつまで続くだろうか。

セックスしたら飽きるんだろうな(笑)

「今度デートすんだぜ。やばくね？俺、最強じゃね？」

「でもよ、銀太。その人あのボウズの母親なんだろ？てことは人妻じゃん」

「あ…」

突然、銀太の動きが止まった。

「んはははははは！お前、気づいとらんかったと？ぶひゃひゃひゃひゃ！」

「人妻？」

「なん？どうしたん？」

コンビニから帰ってきたらしい脇が、おにぎりを食べながら話しかけてきた。

「銀太がさぁ、人妻好きになったっぽいわ」

「はぁ？人妻(笑)流石にダメやろ」

「いや、でも俺から誘ってんよ。倉田さんのほうからだし」

「クラタ？」

銀太の言葉に、脇がどこか引っかかったような顔をした。

そのまま考え込むように、地面を見ている。

「ま、どっちにしろやるのは無理やろ」

「ちぇー…」

落ち込んでいる銀太をよそに、脇はずっと考え込んでいる。

「おい、脇。どうしたん？」

「ん？いや、知り合いにいたけん」

「ふぅーん」

どうやら、うちの銀太が恋したらしい。

人妻に。