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俺の名前は小峠華太。
A「翔、頑張ったね。えらいよ」
翔「うん!」
親子の再会に涙を禁じ得ない、アラサーの極道だ。
今日は、坊ちゃんが“はじめてのおつかい”を終え久々に天羽組に戻られる日だ。
野田の頭が舎弟に指示を飛ばしながら、坊ちゃんをむかえる準備を進めていく。
坊ちゃんの迎えには小林の兄貴が向かっている。
小峠(なぜか、小林の兄貴が1番好きなんだよなぁ、坊ちゃん)
坊ちゃんより一足早くついた戸狩さんの協力もありいつもより準備はスムーズだ。
天羽「よし、お前たちもう終わっていいぞ」
親っさんの一声で、組員は忙しなく動かしていた手を止めた。
天羽「いやぁ、戸狩くん。すまないねぇ、遠いところから来てもらったのに手伝ってもらっちゃって」
戸狩「いえ、邪魔させてもらってるんで当然ですわ」
親っさんは笑っているが、目元が笑っていない。
確実に狙ってやってるな、これ。
戸狩「小峠くん、俺はまだ認めてもらえへん感じ?」
小峠「どうでしょう?親の意地なのでは?」
戸狩「君、結構毒吐くよな」
正直、元敵の中に1人、しかも夫という形でここにいられるこの人を素直に尊敬する。
お嬢が選んだ男なだけはある。
天羽「ふむ、そろそろ2人がつく頃だな。戸狩くん、早く迎えに行ってあげなさい。あの子も父親に会いたいだろう」
戸狩「すんません。ありがとうございます」
すぐに迎えに行きたくてそわそわしていたのだろう。
戸狩さんは足早に礼を言うと、玄関まで走り出した。
俺も慌てて後を追う。
以前のような関係ではないとはいえ、小林の兄貴と戸狩さんは何かと折り合いが悪い。
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シャリファ(プロフ) - 夢主ちゃん、2人目おめでとう‥にしても翔くん可愛すぎ‥ (3月16日 17時) (レス) @page6 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天ヶ崎音 | 作成日時:2024年1月31日 22時