ある極道のお嬢の話

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「話してください！」




「良いじゃねぇかよ、俺と遊ぼうぜ」









明らかにタチの悪いナンパ。



普通なら関わらないのが吉なのでしょうが、どうしても父親譲りの極道気質が出てしまうんです。









「ちょっとしつこいんじゃないですか」






男は機嫌が悪そうな顔でこちらを振り向きました。








「なんだ、ねぇちゃん。あんたも俺と遊びたいのか」




「生憎と悪趣味なブ男と遊ぶ趣味はありません」






癪に触ったのか、男の額にピキリと青筋が浮かぶ。



私は隙を見て、女性の方に視線を送りました。






彼女は意図を受け取ったのか、心底申し訳なさそうな顔で走り去っていきました。










「チッ……おいてめえ、どうしてくれんだよ。せっかくの気分を台無しにしやがって。てめぇが責任とってくれんのか？あ゛？！」






「立場の弱い人を脅して見る桜が好きだなんて、随分と悪趣味ですね。顔と同じで」










「こんのクソ女ぁ！」



そういうと、男が私の手首をガッと掴みました。




まずい、と思った時には後の祭り。


勢いよく手首を引っ張ると、ガッと強い力で近くの木に押し付けられました。






「ぐっ」







あまりの痛みに声が漏れる。


「そんなに死にてぇならなぁ、殺してやるよ」








そういうと男はギリギリと首を絞め始めた。









「ぐっ、、、っ、、やめっ」



「謝ったら許してやるよ。私が間違ってましたってなぁ！！」



















やばい、意識が、、、



「おい、何してんだてめぇ」

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