ある極道のお嬢の話 (ページ19)

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誕生！新たな命ページ19

俺の名前は小峠華太。

新たな生命の誕生に、感銘を受けているアラサーの極道だ。

天王寺組“城戸丈一郎”との戦いが終わり、天羽組は一時的な休息期間に入っている。

だがまだ油断は出来ねぇ。

向こうには、大嶽はもちろん戸狩派の奴らも残ってる。

褌は締めておくに越したことはない。

だが、そんな天羽組にも喜ばしい一報が入った。

桂「阿久津、そろそろか？」

敏「はい、昼頃には生まれるそうです」

入院していたお嬢が、とうとう出産するのだ。

今日の昼には、親っさんとカシラ、兄貴たち数名が見舞いに行くらしい。

俺も同行させてもらえることになった。

初孫の誕生に、カシラは浮き足立っているようだ。

敏「小峠、赤ちゃん用の服とオモチャを何着か調べておいてくれ。一級品を頼むぞ」

華「はい、あらゆる手段を使って取り寄せます」

ちなみに見舞いに行くのは、

親っさん、カシラ、野田の兄貴、永瀬の兄貴、青山の兄貴、香月の兄貴、そして俺の7人。

他の組員はリモートとなった。

その際、小林の兄貴や和中の兄貴から凄まじい殺気を向けられた。

華(口を滑らせたら死ぬ！)

俺は必死に自分の口を塞いだ。

敏「何？！生まれたか！」

カシラの嬉々とした声が組に響き渡る。

俺たちはすぐに病院へ向かう準備を整え、車に乗り込んだ。