ある極道のお嬢の話 (ページ14)

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「何で、、、」

「葬式から帰ってきた日、お前の様子が変だって光一が言うから調べたんだよ」

全部、バレてたの？

そう思った瞬間、さっきまでの緊張が緩やかに溶けていく。

「なら、どいてよ。おじさん」

先生の最後を知ったなら、私と先生のことを知ってるなら、どいて。

私が睨みつけても、おじさんが怯まないのはわかってる。

でも、私だって半端な覚悟でここにいるわけじゃない。

私には、どうしてもやらなきゃいけないことがあるんだから。

「それはできねぇ相談だ、お嬢」

「いいから、どいてよ」

「俺をどかせたら、いいぜ」

「っ、、、」

おじさんの目は本気だ。

「なぁ、お嬢。こんな事して何になる？」

おじさんの諭すような声が、ズシリと身体にのしかかる。

「先生は、お嬢のそんな姿をみてぇのかい？」

「っ！うるさい！おじさんにっ、、、おじさんに何がわかるの？」

頭の中に、先生との思い出が駆け巡る。

どんな理不尽も、先生の言葉があったから耐えられた。

一緒に先生になろうって、そう言ってくれたから頑張れた。

でももう、あの人はいない。

「極道は、イモひいちゃダメなんでしょう？私は、先生を殺した外道を殺さなきゃいけないの、、、先生が死んだのに、先生を殺した奴らが生きてていいわけない」

「……」

犯人には、復讐する。先生よりも悲惨な死を与える。この世に生まれたことを後悔させながら、苦しんで死ねばいい。

「どいてよ、清志おじさん」