10 ページ11
彩月side
_金持ち検定開催五日前_
…今この場には、紫耀と私の二人だけ
……そろそろ、言うべきかもしれない
「ねぇ、紫耀」
紫「ん〜？何〜？」
「…まだ好きなの？」
紫耀の顔が強ばった
紫「…好きだよ」
「……そっか」
私は、紫耀のことが恋愛感情的に〈好きではない〉
だけど、親友としては〈好き〉
こんなことを言うのは心苦しいけど
「…紫耀ももう気づいてるでしょ？Aは振り向いてくれないって」
紫耀は黙っている
「……そろそろ、新しい恋を始めてみるのもいいんじゃないかな？
私はAの恋を応援したい。だけど、今の紫耀見てるのも……すごく辛い
だけどね？好きな人の恋を応援することが、今の紫耀の役目だと思うの」
紫「…Aに……好きな人なんて 「紫耀」…っ」
私は知ってる。
永瀬に対しては、応援してる感じだしてるけど
本当はそんなこと思ってないって
……一度だけ見たことがある
Aが風邪て学校を休んだ日
一時間だけ、紫耀が授業をサボった
探しに行ったら
普段使われない教室で
紫「……っ、なんでぇ……こんなに…ﾋｸﾞｯ、好きなのにぃ……Aは……ｯ、好きになってくれないのぉ……ｳｩ」
……そっとしておくべきだと思った
保健室の先生に私から話して
半ば強引に《平野紫耀は体調不良で保健室で休養している》という嘘をつかせた
それだけAを見てきた紫耀が、気づかないわけが無い
「……Aは、永瀬のことが好きなんだよ」
本人は、〔興味無い〕とか、〔無理〕とか言ってるけど
なんだかんだ言って、永瀬と絡んでる時のAの顔は、幸せそうだった
紫「……てる」
「…え？」
紫「当たり前だろ？！そんなことわかってるよ！！でも、ずっと俺の方がAのことを見てきたのに…！なんで、なんでよりによって廉なんだよ！！そんなの、認めたくないに決まってるだろ？！
……嫌なんだよ！！廉にとられるのが！！」
紫耀は泣いていた
紫耀が泣いているのを見たのは、あの日以来で、
驚愕した
紫「…でも、そうだよね」
紫耀は涙を流しながら言った
紫「四年間告白し続けて、一度も、ふざけた態度でさえ〈いいよ〉って言ってくれたことが無い
…まぁ、それがAの優しさっていうのもわかってるんだけどね笑」
紫耀は笑った
それは、Aを諦めた瞬間だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MONOME - sizukuさん» うん、頑張るー！リク受け付けるよ！笑 (2020年6月15日 19時) (
レス) id: 835f9b851a (このIDを非表示/違反報告)
sizuku(プロフ) - 続き楽しみにしてます！頑張ってね(≧∇≦) (2020年6月14日 19時) (レス) id: 37241eb5ca (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしててくださいね！ (2020年6月9日 20時) (レス) id: 44888481e2 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - オッドアイの君が好きでこの作品をみました！すごく楽しかったですよ！続きが楽しみです〜 (2020年6月9日 19時) (レス) id: 6684895a09 (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - 指摘ありがとうございます！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: 44888481e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MONOME | 作成日時：2020年6月7日 12時
