【名探偵コナン】の世界にトリーップ！〈2nd〉

FILE.68 作者名はアナグラム ページ21

Aside



銃の件は一旦置いといて、リビングを見る。
話の内容はここで倒れてたとかだが、特に重要そうではなかった。

その時、蘭がある物を見つけ、あ、と言った。
そこには本が数冊あった。作者は道田 冴子(みちだ さえこ)。一瞬分からなかったが、アナグラムで三枝さんが書いた物だった。

蘭の情報によると、一部のファンには結構有名で、主にファンタジーを書いていたらしい。
蘭もファンだったらしい。凹んでるので、慰める事にした。


「蘭、こんな時こそ工藤君を思い出して。ほら、目を閉じて。ホォラ、イケメンの顔が浮かんでクゥル」


私の言う通りにやる蘭の顔がみるみるうちに赤く染まってゆく。目を開けた蘭は私の胸ぐらを掴み思い切り揺すってくる。
クラクラする視界に蘭同様顔を赤く染めた名探偵の姿を捉え、にぃっと微笑むと、さらに顔を赤くした。

もぉ〜みんな、かわいーなぁ！

違う意味で顔を赤く染めてる迷探偵は、クッソ怖いです。ヤメテクダサイ。

苦笑してる容疑者さんたちをみて、気を取り直し、捜査？ に戻る。


さて、どうする？ やっぱり、暗号を解くのが一番手っ取り早いか。
私は三枝さんの写真を見せてもらった時に撮った写真を出す。

写真を見ていると、頭にピンときた。


「あ、そうか……」


その呟きは、幸いにもコナン君にしか聞こえていなかったようだ。マジ耳いいな！


「何か、分かったの？」

「いや、暗号が解けた訳じゃないんだ」

「じゃあ、なに……」


そう。別に暗号が解けたんじゃない。ゴメンよ、コナン君。

私が気づいたのは、この事件が『霧にむせぶ魔女』の前の事件ということだ。
あのへっぽこ刑事、山村が出るやつね。

なぜ、この写真を見ていて気づいたかは、知らない。あるじゃない、たまに←


「うん、まぁ、この事件が原作に繋がってたってこと」

「ふぅん」


くっそ、これまじで信じてねぇ！！ ウォォおおおお←


「まぁ！ 私は大人だから、それぐらいの事で感情乱したりはしないけど！！」

「いや、ガキだろ……」

「小学生に言われたくねぇ！」

「その小学生に＿＿大人気ない……」

「高校生だろ！」

「矛盾してるやん……」


なんだよ、そのやれやれみたいな顔！ とりあえず落ち着けよ、自分！

その時、ある人物が背後からひょこっと出てきて、声をかけられた。


「でもさぁ、ダイイング・メッセージって偽造できるよね」

FILE.69 ダイイング・メッセージの偽造→←FILE.67 現場はリビング

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