【名探偵コナン】の世界にトリーップ！〈2nd〉

番外編：一日遅れの誕生日 ページ13

Aside



「な、何故……何故だ……」


今日は五月五日、こどもの日だ。そして、昨日が五月四日、コナン君の誕生日。
まさか、この私が忘れるなんて……。


「……よし」


過ぎた事は仕方がない。だから、今日、誕生日プレゼントをあげよう、と考えたのだ。
さて、今からプレゼントを買いにデパートに行こう。


デパートは近くにあるので、直ぐについた。
そして重い足取りで、三階のおもちゃ売り場に行った。
買う物は直ぐに決まった。
やっぱり私はブレない方がいい。


買ったら走って、探偵事務所に行った。
クッソ、バイクがあれば……っ。

※Aは現実では、バイクを持っていたのだ。


探偵事務所についた。そして、チャイムを押す。
すると、蘭が出てきた。


「コナン君は！？」


全速力で走ったからか、自分でもビックリするぐらい、息が上がっている。


「え……？どうしたの？」
「コナン……君に、誕生日、プレゼントを……」
「い、いや……そうじゃなくて」


その時、コナン君が玄関の所来た。


「コナン君！」
「A姉ちゃん！？……何でそんな、濡れてるの？」


そう、私の、髪も服も靴も、全身びしょ濡れなのである。


「あぁ、傘さしてきたけど、空気抵抗で遅くなるから閉じちゃった」


今日は雨。だが、一瞬でも早く渡したかったから、びしょびしょになって来たのだ。
そんな私を見て目を丸くしてるコナン君に、さっき買ったプレゼントを差し出す。


「一日遅れちゃったけど、誕生日、おめでと！」
「え……あ、りがと」
「さ、さ、開けてみて」


袋を開け、小さな箱が出てくると、コナン君は一瞬怪訝そうな顔をする。中の物が何か分かった様な顔だ。


「名探偵、さ？どうぞ」


中の物が分かっててビックリするかよ、的な事を呟いてたけど、次の瞬間、確実にビックリするだろう。

コナン君が箱を開けたと同時に音楽が鳴り出す。コナン君はびっくり箱だと思ってのでやはりビックリしている。
だが一番ビックリなのは、その音楽が、こどもの日の定番、童謡こいのぼり、だからだろう。


「は、ははっ、あははは」


コナン君と近くにいる蘭の顔を見て、笑いが込み上げてきた。
そして、最後に。



「ハッピーバースデー、コナン君！」

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