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「おはよう」
いつも通りの朝、いつも通りの道、いつも通りの空、いつも通りイケメンの…私の彼氏。
今日も爽やかに、芸能人なのかとも思ってしまう謎のオーラに、感心するしでも一番思うのはそんな私を他所に一途に愛してくれる。という事だ。
「健人くんおはよ〜」
いつも通り挨拶を交わしていつも通り手を繋いで……
かと思ったら今日は違った。
手を繋ぐ前に、彼からキスという愛情を貰った。
「ふふ、(みゆ)が可愛くてキスしちゃった」
「も〜…健人くんだいすきっ」
いつもと違う朝もそれなりの新鮮さがあって私は好きだ。
慣れてしまった朝に期待もなく過ごし彼を待ち普通に学校へ向かうだけの毎日など面白味に欠ける。とさえ思ってしまう。
その心情が、当たり前なのか当たり前ではないのかそんな事はどうでもいいとすら思っていた。明らか自分でも分かる適当に考えてる無関心さに呆れて物を言う気力もなく、心の中で静かに嘲笑う
「わっ…」
誰かに軽く背中を押された。
振り向くとそこには、幼馴染の聡くんが笑ってこっちを向いてる姿があった。
「聡くんっ、びっくりするからや〜めてっ」
「ごめんごめん！許して(みゆ)」
「聡くんだから許してあげる〜笑」
「やった！あと、おはよ〜！」
「朝から聡くん元気だね〜、おはよ〜」
「健人先輩もおはようございますっ！」
「…おはよ」
あれ？健人くんなんか不機嫌そうなお返事。
さっきは凄い可愛かったのに、今は王子感すら1ミリも感じ取れない。
今漂っているのは不穏な空気。
私と聡は勿論、王子が異様な敵視にも似たような嫉妬心を空気まで味方にしてしまっていた事に気付くことはない。
「(みゆ)、学校行くよ」
「う、うんっ！聡くんまた教室でね〜」
「りょ〜かい、ばいば〜い」
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作成日時：2017年9月21日 22時
