45話 ページ45
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ビックリしながらも天月の手を握る。
私が握ると、先ほどよりも強く握り返してきた天月。
熱を含んだような目で見られる。
不覚にもドキッとしてしまった。
天月「......ねぇ、僕もAのこと好きみたいなんだよね。付き合お?」
『は、』
突然そんなことを言うんだから、言葉が出なかった。
カラカラの空気が口から出ていくだけで、喉が乾いていたことに気づく。
てか、付き合う?
リア充になる方?
それとも買い物に付き合って的な方?
いやどっちだよ。
天月「うわぁ、アホ面おもしろ笑。もちろんリア充になる方に決まってんでしょ。」
『え、いや...え?だって、私だよ?』
さっきのが声に出ていたのか、お腹に手を当てて大笑いする天月。
笑顔も戻っていた。
うん、私はこっちの方が好きだな。
偽ってない方が自然でこっちも安心できるし。
......でも私が天月と釣り合うとは思えないからなぁ。
天月「うん、Aだねぇ。」
『アホでバカで、何も出来ないんだよ?顔だって可愛くないし、性格も...』
上げればキリがないくらい出てくる短所に、自分でも涙が出そうになった。
私は皆みたいに可愛くない。
性格だって男っぽいし
ガツガツ行くタイプだし。
すると、天月は私の頬を両手で包み込んだ。温かくて大きな男の人の手。
天月「黙って。.........僕の好きなタイプは好きになった人だから。なんでもいいの。」
またそうやって笑うんだ。
昔絵本で見た、笑顔の魔法ってこういうことを言うのかな。
私も釣られて笑顔になれたもん。
『私なんかで良ければ。うん...付き合いたい!』
今日から私達はカップルなんだね。
好きだよ、好きだから本当のことを聞かせて。
悲しい笑顔を嬉しい笑顔に変えたいの。
変えてみせるから.........。
本当の天月を教えて。
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ヤクルト - おもしろいです!応援してます!続きが、気になるです←これからもがんばってください! (2018年8月22日 7時) (レス) id: 289474b1ca (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - せつない、せつなすぎます天月君!! (2018年8月20日 1時) (レス) id: 1006204416 (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - 夢主ちゃん、やりましたね!!天月君をホレさせましたかね? (2018年8月18日 0時) (レス) id: 1006204416 (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - 夢主ちゃん面白い(笑) (2018年8月16日 17時) (レス) id: 1006204416 (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - なんで悲しそうな顔なんですか、天月君!← (2018年8月15日 0時) (レス) id: 1006204416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリンク&starlily x他1人 | 作成日時:2018年7月19日 14時