【天月】天使の仮面を被った悪魔。

19話＊ ページ19

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「あら、おはようAちゃん。今日は彼氏さんと一緒なのねぇ。」



家を出て早々、お隣のおばさんにばったり会って言われた言葉に耳を疑った。

誰が彼氏だ、私を殺す気か。

と、思いつつ何も言わずに笑顔で会釈を返す。あのおばさんたまにすごいこと言うんだよな。



『(てか、なんでまた手繋いでるの)』



先程から私の右手は天月の左手によって握られていた。こんなイケメンと手を繋ぐとか昨日はまだしもこんな朝からは辛いわ。

それにここ学校から近いんだからね？
高校の人に会ったらどうしてくれるんだ。



天月「いやぁ、今日は気分よく登校ができそうだよ。いつもは通せんぼされてるからさ」



『私はお前のファンに通せんぼされてるわ。それも毎朝毎朝懲りずに...。』



黄色い悲鳴が朝から出せるってどんな喉してるんだよ。そのうち喉潰れるよ。

もう少し小鳥のさえずりみたいに迷惑にならない声で喋ってほしいわ。



天月「...あ、今日みんな来るの早いねぇ。いっぱいうちの生徒居るじゃん。」



あ、オワタ。

ファンに殺されるの確定じゃん。

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