40話# ページ40
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素直にサイゼアリ行ったら良かったじゃん。何、ここで金持ちの彼女を作ろうとか企んでるの?なにそれ私もハイスペック彼氏ほしい。などと気を紛らわすための言葉を並べていると、メニューを取り上げられる。
「A、決まったんならメニュー回してぇや」
「決まってないわ…」
私の儚くも虚しい一言を見事にかわして、坂田はメニューをかっぱらさっていった。許さん、来世も呪ってやるのという決意と共に睨みを効かせると、何かを感じ取ったのか、肩をびくりと揺らした。
「そろそろ店員呼ぶか?」
「志麻先輩、ちょっと待ってください、まだ決まってなくて…」
「はよしろよー、お腹減ったわ」
坂田が不服そうに唇を尖らしているのを見て、私はもう二度と回ってくることのなかったメニューに手を伸ばし、必死に考える。
(マズイ…これは本当にマズイ)
いっそ食べなくていいんじゃないか、と思い始めた私の口は自然と逃げるように動き、必死に言葉を紡いだ。幸いお腹が鳴るほど減っている訳でもないし、家にダッシュで帰っておにぎりをむさぶり食らえばなんとかなるだろう。
家に出る前におにぎりと肉まんを食べた私に感謝しながら必死でお腹いっぱいですよ感を顔に出す。
「じ、実はお腹あんまり空いてないんだよね…笑」
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ちょこ - とてもよかったです!それぞれと結ばれたあとのお話が欲しいです! (2019年8月17日 15時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
shiyu(プロフ) - ちゃちゃるさん» ありがとうございます! 更新頑張りますね! (2019年4月12日 18時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃる(プロフ) - めちゃくそ面白いです!!!!続き楽しみに待っています!!!!!!!!! (2019年4月7日 17時) (レス) id: f718a04fcb (このIDを非表示/違反報告)
シュリンク(プロフ) - スイ(さぶ)さん» そうなんです!ゲームと同じ設定にしたので若干呼び方や口調などに違和感等々あるかもしれませんがその場合は緩く目をつぶってくださると嬉しいです(汗)コメントありがとうございました! (2019年1月7日 22時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
シュリンク(プロフ) - ゆずの実さん» ありがとうございます(汗)更新2人共々頑張りますのでこれからも作品にお付き合い頂けますと嬉しいです! (2019年1月7日 22時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリンク&ハゲつるマン x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年12月22日 11時