【ヒロアカ】【第五人格】我が個性、我が人格 (ページ27)

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モーション：沈黙ページ27

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ここまで来れば、私がレオパパを選出した理由はもうお分かりいただけただろうと思う。
そう、彼は非常に汎用性が高いのである。

＿＿もっとしっかり褒めるとしたら、レオパパって多才だよねって事。

＿＿そう、か？まあ、役に立てたなら何よりさ。いつでも頼りなさい。

＿＿ん、ありがとねパピー。

声の調子からレオパパが少し嬉しそうにしている様子が伝わり、つい顔がほころぶ。

そんな時、ふと違和感を覚えて脳内会話から意識を引き起こすと、視界一杯に砂塵が巻き起こっていた。

『……………うん？』

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数分前の事。

これまで特に目立った記録を出せないでいた緑谷は、ボール投げで何とか結果を残そうとするも相澤に個性を抹消されてしまった。

そんな緊迫した様子で緑谷と相澤がやりとりをしている間、Aはやはりいつも通りぼうっとしていた。

自分は番号的に最後だから、と適当な態度で列には加わらずに、ぼうっとしていてもボール投げの円にすぐ入れる近い位置で脳内チャットをしていた。

ふと、彼女は緑谷の番が来た時に、何処からか視線を感じた。
チャットを中断し、辺りをそっと見回すと案の定、校舎の物陰からぴょこんとしたウサミミのような金髪が飛び出ていた。
アメコミ画風にいかにもなスーパースーツを身に纏った男性はこちらに気づかれぬようにそっと顔を覗かせている。オールマイトだ。

彼はどうやら見学に来たらしい。しかし、自分が姿を表すと授業の妨げになるから、と物陰にいるのは分かるが、彼は明らかに緑谷の番になるのを待っていた。

唯一視線に気がついたAはそんなオールマイトの様子に少し不信感を抱いた。

この様子では遅かれ早かれ、彼女は彼等の秘密に勘付いてしまう事もあるかもしれない。

しかし、それはまだ少し先のお話。