はしゃぎすぎ ページ6
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『…す、すいません!!大丈夫ですか!?』
「…あ、はい…大丈夫です気にしないでください」
『いや、でも…』
「海にきたのに濡れて怒る人なんていないですよ」
『ｯぶは、…ビビッたわ!!普通にコケて、…__』
凄い勢いで焦ったようにして謝ってくる男の子の声に
申し訳ないのだが集中できずに軽く答える
海水が目に染みて流れてくる涙のお陰で彼の話に
集中はできず彼の姿も視界に捉える事ができなかった
彼のオロオロと慌てふためいた様子に未だそちらを
見ぬまま笑って答える
顔は分からないけど良い人そうで少し安心した
すると少しだけ離れた所の水面に水飛沫がたって
先程消えていった男の子が出てきて何やら喋っている
『…お前…__』
(あ、治った…あれ…)
すると目の前で謝り倒していた男の子は呆れた様な
声でため息をついたあと戻ってきた男の子に近づき
何やら話していた
すると丁度涙が収まったので何度か瞬きをしてから
二人の方を見れば何やら見たことのある顔が2つ
(だ、大先生と、…トントン!?)
今更気付いたのは彼らが攻略対象であるということ
大先生は久しぶりにお目にかかったのだが
トントンは初めてリアルで姿を見たことになる
内心荒ぶりながら逃げ出そうかと後退りをすれば
丁度話は終わってしまった様で大先生がコチラを見る
ut『お姉さん、ごめ…ん？…Aちゃん？』
tn『お前、知り合いやったん？』
「…鬱さん、お久しぶりです」
ut『あ、やっぱりAちゃんや
こんなとこで会うなんて奇遇やね』
(会いたくなかったぁ…!!…近付きたくないのに…!!)
事情を聞いたのかゆっくり近づいてくる大先生は
私の顔を見るなり名前を呼んでくる
屋上の件から喋ってないのに何で覚えてるかな
私を見て名前を呼んだ事でトントンは驚いた顔に
なると大先生に何やら問いかけていた
ここまで来ると知らないフリが出来ないので諦めて
返事をすれば大先生はヘラヘラと笑顔になる
ut『この子俺らと同じクラスの子
…ほらあおいちゃんと仲良い…』
tn『あぁ、言ってた…どうもお世話になってます
…B組の
(既にあおいちゃんと関わりあるんだ…)
大先生が私を紹介すればトントンは納得したように
丁寧な自己紹介をしてくれる
“あおいちゃんと仲良い”だけで伝わる理由は
聞かないでおこう
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作者名：あおい | 作成日時：2024年1月27日 22時
