②夢より原作優先で軌道修正始めます【wrwrd】【ら運営】 (ページ15)

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感情ジェットコースターページ15

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※三人称

『…らっだぁ…お前マジで、…』
『分かってる、分かってるけど…
全員、俺のこと言えないからな？』
『だって、ねぇ…？いつも誘うのらっだぁだし？』
『誘ってないの直前に気付くぐらいには
当たり前にらっだぁが誘ってると思ってたよね…』

“らっだぁ”と呼ばれる青色の面をつけた青年は
賑やかな祭り囃子に似つかわしくないどんよりと
真っ暗な表情でトボトボ人混みを歩く

しかし顔をあげた青年に軽く睨まれた友人達も
目を逸らしたり苦笑いだったり心の底から祭りを
楽しめている様子ではない

『ネェ…アレAさんじゃナイ？』
『…Aやな』
『浴衣姿可愛いね』
『A来てたんだ…』

1人静かに周囲を見渡していた背の低い男は
口を開いたかと思えば1つ屋台を指さした

それと同時に顔をあげた四人は背の低い男にピッタリ
くっついて指さされた方向をジッと見つめる

四人はその姿を自身の目で捉えるとやいのやいの
楽しそうに喋り始めた

『A1人？』
『誰かと手繋いでない？』
『彼氏おるん？』
『作る暇なくない？』
『教室は1人ダシそれ以外は皆とイル』

元気になったかと思えば眉間にシワを寄せて
何やら訝しげに各々話し始め静かになる

四人に包囲されるように押し潰されている背の低い男
は苦しそうにしながらも呆れたように呟いた

『あ、…あれ、あおいさんじゃない？』
『え、やっぱり仲良いじゃん』
『ニッコニコ楽しそうやな』
『女の子って距離近いよな…』
『…』

1人がパッと呟いた言葉に全員が安堵したように
ありもしない彼氏へ敵意を向けるのをやめた

やっと彼から離れた四人の彼女の1つ1つに
一喜一憂する姿は滑稽ともいえる

しかし1番に彼女を見つけた背の低い男は
何やら考えこむように黙っていた

『どりみー？』
『ン,…声かけないノ？』
『ゔーん゙…流石に申し訳ないし…』

不思議そうに声をかけられると背の低い男は何も
なかったかのように青い面の男に質問を投げかける

青い面の男は
唸り声をあげて迷いながらも答えた

『あ、分けっこしてる〜』
『マジで女子の距離なに…？』
『仲良いな』

キャーとわざとらしく照れた仕草をとる男に
青い面の男は混乱したように目を渦巻かせていた

他の三人も関心したような呆れたような苦笑いで
その様子を静かに眺めていた

『ストーカー…』
『親目線だから、大丈夫(？)』