【Undertale】夢主がサンズ達に色々してみた7【UndertaleAU】

間違えて夢主を殺してしまったら12【リクエスト】 ページ20

【クロス】


「 ......別れませんか」



店の窓の外を見ると空は雲一つなく冴え渡っていて、まさに今日は絶好の洗濯日和だ。そんな日に俺だってこんな事を言いたくなかったさ。その気持ちが声にまで影響が出たのか思っていた声量が出ず、今にも消え入りそうな声で言う。



それでも相手には十分聞こえていたみたいで、Aさんは色んな感情を押し殺したような複雑な顔をしている。微かに手は震えており、俺の顔を直視できない為か少し下を向いている。



「.......そこで沈黙するなら、承諾してくれたって事で良いですよね」




Aさんは何か言いたげな顔をしていたが、今この瞬間から俺達は恋人では無くなった。短い間だったがAさんには感謝している。俺の知らない世界を沢山見せてくれたのだから。




「今までありがとうございました。それでは」



俺が席を立つと、Aさんが小刻みに震えた手で俺の服の袖を掴む。それでも俺は掴まれた手に気付かない振りをして、そのまま店の外に出る。



途中で後ろを振り向いたが、どうやら流石に追っては来ないみたいだ。




「.............はぁ......」




.......帰ったらすぐに寝よう。この気持ちを綺麗さっぱりリセットする為に。











Aさんはおかしい。






最初にそう思ったのはいつ頃だろう。










『クロス、寒いから一緒に手繋いで行こうよ！』








Aさんの笑顔は眩しかった。







『クロス！タコス買ってきたよ、一緒に食べよ！』






恐らくその笑顔が好きになったんだと思う。







『やっぱりここ、暖かいね......ふふ、ずっとここに居たいぐらい！』







そう言って俺の上着の中に入り込むAさんを見て、その笑顔を守りたいとまで思った。








『クロス、こんな夜遅くまで他の誰と会ってきたの？』







それなのに








『クロスは、私の事嫌いなの？』














Aさんは次第におかしくなっていって









『やめて、私から離れないで......』









暫く忙しくて会えなかった時、玄関の扉を開けたらAさんが俺の家の前で泣き崩れていた。









その時、俺は思った。









『クロスは、私の事幸せにしてくれるんだよね？』









________Aさんから距離を置かないと。








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次に続く

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