第45話 甘えたって ページ49
卓巳side
部屋に戻ってきた俺は、大きく息を吐き出した。
他の事を考えようと思っても、頭の中に浮かぶのは、さっきのAの姿だけ。
タオル巻いてたけどかなり際どかったし……
なんか今まで気づかなかったけど、スタイル
よかったし……
ってうわああああああ！！
俺本当に何考えてんだよ！
これじゃAに合わす顔がねぇ……
「卓巳くん？」
ちょっとだけ開いていたドアの隙間から、Aが顔を出した。
「え、ええええ！？」
考えていたことが考えていたことだけに、
思わず驚く。
その様子を見て、にやりと悪戯っ子のように笑う
A。
ベッドの側面に寄りかかって座っていた俺の隣に
座りながら言った。
「さっきのお返し！驚いたでしょ？」
そう言ってドヤ顔をするAを片手で小突く。
さっきの事、気にしてるのは俺だけかよ……
「さっきはノックもせずに開けちまってごめん」
Aは俺の言葉にきょとんとする。
しばらくすると、何のことか分かったみたいで
急に俺の方を向いた。
「ああ、あれね！大丈夫だよ。本当に裸見られた
わけじゃないし」
まあ、それはそうだけど……
そこでAとの会話が途切れた。
しばらくの沈黙の中、俺はAの泣き声を
思い出す。
小さくて、涙を押し殺したような泣き声。
その事を考えていたら、ぽつんと言ってしまった。
「別に甘えたっていいんじゃねぇの？」
「え？」
俺の言葉に弾かれたようにこっちを見るA。
口に出したつもりは無かったんだけど！？
ヤベェ超恥ずい……
「いや、えっとたまたま聞いちゃったって言うか
なんて言うか」
「……じゃあお言葉に甘えて」
支離滅裂な言い訳を黙って聞いていたAは
そう言うと、俺の肩に寄りかかった。
「え！？」
突然の出来事に頭が上手く働かない。
分かったのはAが俺の肩に寄りかかって
いることぐらいだ。
「ちょっ、A……」
Aの方を見ると、Aは寝ていた。
小さく寝息を立てているAを見て、小さく
つぶやく。
「俺、期待してもいいのか？」
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくです！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2016年9月14日 20時) (
レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2016年8月9日 16時
