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第42話 立ち聞き ページ46

卓巳side


自分の部屋に戻ってスマホを探す。

サイハ先輩から連絡来てたらやべぇからな….
未読スルーなんてしたら確実に殺られる!

机上に乱雑に積み重ねていた教科書の山から、
スマホを抜き取り着信を確認した。

どうやら着信は無いようで、胸をなで下ろす。


ダイニングに戻る途中、絵美姉の困ったような
声が聞こえた。


「A……?どうしたんだ?」


思わずドアを開けようとした手を止める。

微かに聞こえるAの声は泣いているみたい
だった。


その後滅多に聞かない宇美姉の優しい声が
聞こえたかと思うと、Aが話し始める。



俺はドアに寄りかかったまま、立ち聞きしていた。

Aがあの時屋上で言ったことが、ようやく
繋がる。


Aはいつも明るくて、笑顔で。
こんな気持ちだったなんて気づきもしなかった。


そんな事を考えていると、Aのいつも通りの
明るい声が聞こえた。


なんとなく入りづらくて立ち聞きしてしまった。

俺は何事もなかったかのように、ドアを開ける。


Aの目は泣いたあとで少し赤くなっていた。

いつも間にか姉ちゃん達とも馴染んでいて、すげえ可愛がられてる。


「あ、卓巳くん遅い!ご飯冷めちゃうよ?」


そう言うAの声は、いつも通り明るかった。

それだけでもう高鳴ってしまう自分の胸に改めて
思う。



俺はAの事が好きなんだ 、 と。

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設定タグ:セクメン , 卓巳   
作品ジャンル:恋愛
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくです!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2016年9月14日 20時) (レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!! (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりも | 作成日時:2016年8月9日 16時

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