第41話 温もり ページ45
Aside
「A……？どうしたんだ？」
最初に気づいたのは、隣に座っていた絵美さん
だった。
気づかれないように下向いてたのに。
どうしよう、人の家で何泣いてんだろ、私。
「Aちゃん、大丈夫？」
向かいの亜美さんが立ち上がる気配がした。
ああ、心配までさせちゃった。
段々と熱を帯びていく両目。
頭の中がグチャグチャで上手い言い訳なんて
思いつかない。
……ああ、本当にどうしよう
「……！」
そっと体を包み込む温もり。
久しぶりのその感覚に、声が詰まる。
耳元で、優しい宇美さんの声が聞こえた。
「泣きたい時は泣いていいんだよ」
もうその声で、色々な気持ちが溢れ出して
私は声を押し殺して泣いた。
と、同時に両親が海外赴任していることを話した。
「本当は……すごく寂しくて……っ..帰ってきて
欲しいけど2人は忙しいから我が儘言っちゃっ
ダメだから言えなくって……！」
こんな子供みたいな悩みも3人は、黙って
聞いてくれて。
私が話終わると、亜美さんは水が入ったコップを
持ってきて私に手渡した。
「これ、飲んで！少しは落ち着くかも」
「ありがとうございます、亜美さん」
そう言ってコップの水を飲み干す。
嗚咽が収まり、ほっと一息ついていると
亜美さんが言った。
「私達じゃ、お母さん達の代わりにはならないかもだけど、本当のお姉ちゃんだと思ってくれて
いいんだよ？」
その言葉にぱっと3人の方を向くと、3人は優しく
微笑んでいた。
「俺達の事は普通にさん付けじゃなくて卓巳みたいに絵美姉とかって呼んでくれていいからな！」
と、少し照れくさそうに言う絵美さん。
その言葉にまた泣きそうになったけど、こらえて
その代わりに今までで1番心から笑った。
「ありがとう、宇美姉、絵美姉、亜美姉！」
泣いた後に食べたハンバーグは、懐かしい味と
少し切ない味がした。
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＊作者より＊
1000hit！ありがとうございます！
これからは、イラスト集の方に集中したいので
若干更新遅れます……
それに、評価、いつの間にか4人もしてくださって……(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ
ありがとうございますうううう！
頑張ります！
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくです！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2016年9月14日 20時) (
レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2016年8月9日 16時
