第37話 恋バナ！？ ページ41
Aside
「恋……してるよ」
顔を、その髪と同じくらい赤くして言う卓巳くん。
予想していなかった答えに驚いて、バッと
卓巳くんの方を向く。
「な、なんだよ！そこまで意外かよ？」
すねている様子の卓巳くんに、こくりと頷く。
「好きな人いるんだ……」
「いる、というか出来たというか」
そうなんだ..
今まで近くにいると思ってた卓巳くんが、
遠い所に行っちゃったみたい。
何かしていないと寂しくなりそうで。
私は、その事についてもっと聞くことにした。
「じゃあ恋してるってどんな感じなの？」
卓巳くんは、そう言うと困った顔をする。けど、
視線を落として指をいじりながら話し始めた。
「さっきの曲みたいな感じ……だと思う」
さっきの曲って事は、イヤフォン貸してあげたやつか、あんな感じなんだ！
卓巳くん女の子みたい。
でもそのまま言うと怒るから、少しオブラートに
包む。｛少し｝ね！
「へえー？卓巳くん、乙女ですねぇ？」
私がおどけて言うと、卓巳くんは思った通り
怒り出した。
「てめぇ、人が真剣に答えてやってんのに！」
「ごめんごめん、卓巳くん反応いいんだもん！」
「反省してねぇだろ！？」
卓巳くんが立ち上がりそうになる。
慌てて私も立とうとしたけど、手をついた所に落ちていたプリントで滑った。
「きゃっ！」
手の支えを無くして傾く体。
床に叩きつけられそうになった。
「あぶねぇな、何してんだよ」
卓巳くんが私の腕を掴んでくれた。
ほっと安心すると同時に、さっきもこんな事
あったなぁと思い出す。
「あはは……ごめん、重かったでしょ？」
私が笑いながらそう言うと、卓巳くんは呆れた顔をした。
「逆だよ、ちゃんと飯食え」
「いや、食べてます！」
卓巳くん、優しいなぁ。
恋、叶うといいね。
その言葉は本当に思ってはいたけど、口に出る事は
なかった。
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくです！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2016年9月14日 20時) (
レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2016年8月9日 16時
