第33話 変な感じ ページ37
卓巳side
「そうだ!それよりAちゃんの部屋は
卓と同じでいいよね?」
ニコニコしながら言う亜美姉。
「「え?」」
思わずAと声がハモる。
さっきから姉ちゃん達何か勘違いしてるだろ、
その、俺とAが付き合ってるって。
な、なんか自分で言ってて恥ずくなってきた……
っていうかそんなことより!
「さすがに同じ部屋はないだろ!!」
俺がそう言っても、姉ちゃん達はニヤニヤ
するだけ。
何か論破できるような上手い言い訳は無いか
考えていると腕を掴まれた。
少し体温の低い小さな手。
「Aどうしたんだ?」
俺が聞くとAはふわりと優しく笑う。
「私はね、卓巳くんと同じ部屋の方がいいな」
照れているようにも見えるその笑顔に、なんだか
胸の奥が変な感じになる。
痛いような、切ないようなこの感じは今まで
感じた事がなかったものだった。
『卓ちゃんってさ、Aちゃんの事好き
だよね!』
昴先輩の言葉をふと思い出す。
好き……か。
……まさかな
「ほらほら、Aもこう言ってるし同じ部屋でいいだろ?」
絵美姉が詰め寄ってきやがる。
ったく、それで断れるわけねぇだろうが!
「……分かったよ」
Aの顔がぱあっと明るくなった。
「やったぁ!早く卓巳くんの部屋行きたい!」
そう言って、俺の腕をグイグイ引っ張る。
そういえば今までずっと腕掴まれてたんだ….
そう気づくと急激にAに掴まれている腕が
熱く熱を持ち始める。
姉ちゃん達まだ笑ってるし何なんだよ!
はぁ……この先が思いやられる……
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくです!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2016年9月14日 20時) (レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!! (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2016年8月9日 16時