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第19話 真っ赤 ページ22

Aside


さっきから卓巳くん、全然喋んないな……

なんか顔赤いし、大丈夫かな?



そう心配している内に屋上に着いた。


「「Aちゃ〜ん! 」」


じゅんぺい先輩と、すーちゃんの声がハモる。


「待ってたよー! 昨日から、気が合いそうだなって思ってたの〜」


すーちゃんが、にっこり笑う。
私も、笑いながら


「私も! 」


と言った。
すーちゃんが手招きするので、傍に座ると早速話しかけられた。


「Aちゃんの、その服可愛いよねー!」


実はこの服お気に入り。

白いブラウスに、同じ青色のネクタイとスカート。
今は5月で、まだ肌寒い時もあるから黒いセーターも着ている。

この学校に来てから、褒められたことなかったから
すごい嬉しい!


「ありがとう!この服お気に入りなんだ〜」

「Aちゃんに、よく似合ってるよ!そう思うよねー!」


すーちゃんが周りの人達に聞くと、バラバラに答えが返ってきた。


「超似合ってるよ!可愛い!」

「……いいんじゃね」


わざとらしいくらい褒めまくってくれる、じゅんぺい先輩と、スマホをいじりながら小さく言う海先輩。

なんか照れる……


「卓ちゃんはどう思う?」


すーちゃんが首をかしげながら聞くと、すごく
驚いたみたいで肩をビクッと揺らす卓巳くん。


「えっ、なんスか?」


怒って、ぷーっとほおを膨らませるすーちゃんは
やっぱり可愛い。いいな……


「もー、聞いてなかったの!?Aちゃんの服似合ってるよねって聞いたの!」


そんな何回も言われると照れるよ……!

そう思いながら、卓巳くんを見ると私の方を
ちょうど見ていて目が合った。


「!」


また顔を真っ赤にしながら、かおをそらされる。

あれ、私もしかして嫌われてる?


「似合ってると思う!」


突然の大声にびっくりする。
声の発信元の卓巳くんは、もう耳まで真っ赤で。

本当に風邪!?


「お、俺、荷物取ってくる!!」

「卓巳くん!?」


すごい速さで屋上から出ていく卓巳くんを放っておけなくて私はあとを追いかけた。


後に残るすーちゃん達がにやにやしているのも
知らないで。

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設定タグ:セクメン , 卓巳   
作品ジャンル:恋愛
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくです!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2016年9月14日 20時) (レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!! (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりも | 作成日時:2016年8月9日 16時

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