第17話 特別 ページ20
Aside
「よしっ!」
胸元の青いネクタイをしめ、小さく言葉を発する。
髪も結ぼうかなってちょっと思ったけど……
ま、いっか!
自分の机に置いてある鞄を取って家を出た。
ドアを開けると、少しずつ強くなってきた日差しと共に青い空が見えて、自然と顔がほころんだ。
***********************
昨日あんなに卓巳くんと話せたんだし、
ちょっとは苦手、克服できたよね!
……って思ってたのに!!
「なあ、LINEやってる?交換しよーぜ!」
「どこから転入してきたんだ?」
克服どころか悪化してる気がする!!
教室に入った途端、クラスメイトの人達に話しかけられた。だけど返事をするどころじゃない!
脚がめっちゃ震えてるよ……
最近、男子と話してすらいなかったからな……
ど、どうしよう!
「えええええっと……」
私が、頑張って話そうとした瞬間、教室の出入口に誰かが現れた。
「おい、A。先輩が呼んでるから屋上行くぞ」
ああ、卓巳くんが神様に見える··
「うん!」
私はごめん、と話しかけてくれた人達に言って、
急いで出入口に走っていった。
「卓巳くん、ありがとう」
屋上に向かいながらそう言うと、卓巳くんは
少し照れたように笑う。
「でも、本当に苦手なんだな」
「うん……なんかね、緊張するの」
「俺の事は平気なのに?」
卓巳くんの言葉に振り返る。
驚いている卓巳くんに、にっこり笑って言った。
「卓巳くんはね、特別なの!」
あの助けてくれた時からそうだって事はまだ
卓巳くんには内緒。
なんだか言うのは照れくさくって。
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まりも(プロフ) - 時雨 都さん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくです!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2016年9月14日 20時) (レス) id: 7ccd4d3623 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 都(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!! (2016年9月14日 19時) (レス) id: cd89bf99bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2016年8月9日 16時