77story ページ35
｢どういうことなんですか！」
「説明してっ！！」
会場はもうイベント所ではなく
罵詈雑言が飛び交う場となっていた。
レ「…」
もちろん、実の父親なんかではない
レトさんには、何も言うことはできない
キ「っ…」
俺は、俺は…
「レトさんは隠してたんだ！」
「子持ちだったなんて…」
「こんなんでイベントなんか楽しめないよ！」
違うんだ、レトさんじゃないんだ
全部全部、俺のせいだ。
俺が何も言えずに黙っていると
レトさんが、そっとマイクの電源を入れた。
レ「…俺は、騙してた。なんて言われる筋合いは、ないと思ってます」
キ「っ！？」
レトさんっ、なにを…！？
「はぁ！？」
「こいつまじふざけんなっ！」
「なんなの！！」
レ「子供がいても、彼女がいても、嫁さんがいても
俺たちはゲーム実況者です。決して恋愛が禁止なアイドルでも、芸能人でもない」
キ「…」
レトさん、それは正論だよ
たしかに俺たちは恋愛は禁止じゃない。
でも、そんな理屈じゃ…
「そーゆーことじゃないの！！」
「なんでわかんないのっ！」
そう、俺たちは煌めきすぎたんだよ
ゲーム実況者の枠を超えて
まるでアイドルのような振る舞いでー。
レ「皆さんの言いたいことは分かります、でも！…どんなに、求められたって一人の、一人の人間なんです」
キ「っ…」
レ「誰かを好きになって、恋をして、愛し合って、その中で新たに愛しい宝物が生まれて…それを、祝福して欲しいと思うのは、わがままですか？」
そう言ったレトさんの目からは、
涙があふれていた。
「…」
「でも…」
レ「もちろん大切です、視聴者さんも友達も…家族も。それでも、命をかけて守りたいものが傷つけられて俺は、じっとしていることなんてできない」
キ「レト、さん…」
会場が、レトさんの言葉をひとつも逃さないよう
静まりかえって耳を澄ませている。
先ほどまで罵詈雑言で溢れかえっていたこの場所が
レトさんの心に応えたんだ。
レ「大切な誰かを、一人の女性と一人の子供を、愛することを、許してはくれませんか…っ」
そう、途切れ途切れに
ガラガラの声を振り絞って
キ「っ…！！」
俺は自分のマイクの電源を
勢いよく入れた。
キ「みんなっ！俺は…もう、嘘はつかない」
「キヨ…？」
「え、なに…」
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夜桜(プロフ) - *:まりな:*さん» 別アカウントから失礼します！レトさんの言葉は心温まりますっ (2020年12月21日 1時) (
レス) id: a0345e95ad (このIDを非表示/違反報告)
*:まりな:*(プロフ) - 夜桜さん» それな！…。れどぉさぁぁぁぁぁぁあん(2回目)ダメだよ！うおん駄目！泣くれどぉさぁぁぁぁぁぁあん！！！ (2019年12月29日 15時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - *:まりな:*さん» レトさんはいつもサラッといいこと言ってる気がします笑 (2019年12月29日 11時) (レス) id: 6255b7e8b8 (このIDを非表示/違反報告)
*:まりな:*(プロフ) - れどぉさぁぁぁぁぁぁあんンンン！！！！ まじで！…まじで！やばい(語彙力) (2019年12月28日 22時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 松たけこ(夜桜)さん» 最高すぎるだなんて、嬉しいお言葉ありがとうございます！ゆっくりあせらず頑張っていきます！ (2019年12月28日 20時) (レス) id: 6255b7e8b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 x他1人 | 作成日時：2018年12月9日 20時
